第7話表示画像





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 純菜の練習は続いていった。

 真面目な純菜は、巨乳バトルファッカー専門の教材を熱心に読み込み、練習を重ねて、全ての技をあっという間にマスターしてしまった。

 そんな彼女に勝てる男子部員などいるはずもなく、部活動は、男子部員が純菜に精液を搾り取られるだけの時間になっていた。

 男子部員たちは少しづつ純菜のことを恐れるようになっていった。

 彼女の顔色を伺って練習するようになるまでそう時間はかからなかった。

 実力差は明らかで、中には純菜に媚びへつらうように接する者も出てきたくらいだ。彼女にバトルファックの指導を求める男子部員も後をたたなかった。少しづつ、俺たちのバトルファック部は変わっていった。俺はそのきっかけを思い出していた。


 *


 バトルファック部の力関係が完全に変わってしまったのは、6月の中旬のことだった。

 最初は純菜からの相談から始まった。


「はあ? 柔らかくなってる気がする?」


 場所は俺の部屋だった。部活終わりの帰り道。相談があるといって俺の自室にあがりこんだ純菜が困った顔をして言うのだった。


「うん。ほかの男子部員の人たち、勃起のかたさっていうのかな、そういうのが最初の頃よりなくなってきてるの」

「バトルファック中にってことか」

「そう。なんだか心配になっちゃって。変な病気にかかっちゃったのかな。どう思う、健ちゃん」


 そう言って、心底心配そうにしている純菜だった。

 制服姿の彼女は本当に可愛く見えた。夏服となった制服では純菜の爆乳を押さえることもできず、ボタンがぎりぎりと軋んでいる。服のシワ一つとってもエロくて、そんな女の子が俺の部屋にいるだけで俺は若干興奮していた。


「どう思うも何も、そんなの当然じゃないか」

「健ちゃん、原因分かるの?」

「ああ。っていうか、お前だよ原因は」

「わ、わたし?」


 驚く純菜だった。

 俺が教材を渡してからというもの、純菜の成長スピードは驚くものだった。

 それによって、男子部員たちは今まで以上に精液を搾り取られている。

 毎日毎日、精巣が空っぽになるまで射精させられれば、体力もなくなるし、勃起力だってなくなるだろう。そう思うのが自然なくらい、純菜は徹底的に男子部員たちを絞りとっていた。


「そうか。それが原因だったんだ」


 純菜が合点がいったようにつぶやいた。


「でも、けっこう手加減してるんだけどな。それでも勃起が弱くなっちゃうんだね」

「まあ、男はこう見えて繊細なんだよ。年下の素人バトルファッカーに毎日犯されてたら、遅かれ早かれそうなっちまうよ」

「そうなんだね。どおりで最近、藤山副部長が私に媚びてくるようになったなと思ってたんだ。あの人、年下の私に敬語つかってくるんだよ? リングの上でもすぐ降参して射精するだけになっちゃうしさ。ほんと、バトルファッカーというより家畜だよアレじゃあ」


 不快感を隠そうともしない純菜。

 ストイックに強さを求めている純菜は、ほかの男子部員たちの情けない様子にいらだちを感じているのかもしれない。純菜の口から出た「家畜」という単語はそれを端的に表しているように見えた。


「でもそうか。なら、あんまり射精をさせなければいいんだよね」


 純菜がブツブツとつぶやく。


「問題は家で自分でしちゃうのをどうするかだよね。ずっと監視しているわけにはいかないし。うーん、どうしよう」


 一人で考えていく純菜。そこに危ういものを感じた俺は彼女に声をかけようとするのだが、それよりも前に純菜が立ち上がった。


「ありがとうね健ちゃん。参考になったよ」

「そ、そうか?」

「うん。なんとかなりそう。それと、西園寺拓也選手のDVDももう少し貸しておいてもらっていいかな」

「ああ、別にいいけど。女のお前じゃ参考にならないんじゃないか」

「そんなことないよ。バトルファック界で一番あの人が強いんだよね。だからちゃんと研究しておきたいんだ」


 ニッコリと笑った純菜。

 彼女は俺に対しては変わらずに優しい幼なじみのままだった。

 それじゃあねと純菜は笑顔で帰って行く。彼女は解決策をはやくも思いついたようだ。その内容は翌日すぐに知れることになった。


 *


「て、貞操帯の着用?」


 練習前のバトルファック場だった。

 そこで純菜が、男子部員全員を前にしてあるお願いをしていた。それが男子部員に貞操帯を着用してもらうということだった。それを聞いた部長たちは、あまりの驚きでポカンとしていた。


「はい。これから、一日の実践練習を3人までにしたいと思うんです。そうすれば、3日に一度の射精ですむので、先輩方の負担も少ないかと」

「純菜くん。それと貞操帯がどう繋がるのかね」

「はい。そうすると、みなさんには2日間射精を我慢していただくことになるので、そうなると、我慢できずに家でオナニーしてしまう人も出てきてしまうと思うんです」


 童顔の純菜からオナニーという単語が出てきただけで、周囲の男子部員たちがざわめいた。


「だから、貞操帯をつけて実践練習以外では射精しないでもらいたいんです。そうすれば、万全の体勢で実践練習ができますから」

「しかし、貞操帯をつけずとも我慢すればいいだけなのではないかね。オナニーをしなければいいのだろう?」


 部長の言葉に「そうだそうだ」とほかの男子部員たちが口々に言った。それを見て、純菜は困ったように。


「でも、我慢できますか?」

「うっ」

「競技場では、私が毎日実践練習するんですよ。この胸でこの舌で、毎日実践練習するのに、それを見て、夜、我慢できますかね」


 純菜が自分の腕で爆乳を下から持ち上げた。ぐんにゃりと歪んだ圧倒的なおっぱいを見て、男子部員たちが黙ってしまう。


「私の体を思い出して、我慢できずにオナニーしてしまうんじゃないですか?」

「そ、それは」

「こんなふうにおっぱい揺らしてる私の姿を想像して、リングの上と同じように無様に射精しちゃうんじゃないでしょうか?」


 魅了のダンスを踊り始める。

 次々に姿を帰る爆乳に、部員の中ではそれだけで前かがみになってしまう奴もいた。それほどまでに純菜のおっぱいは圧倒的だった。彼女の言葉も荒唐無稽というわけではない。この爆乳を前にすれば男たちの前頭葉なんて全くのでくの坊と化してしまうのだ。


「俺はごめんだね」


 黙りこくった部員たちの中にあって力強く吐き捨てた男がいた。佐藤だ。彼は怒りで瞳を燃やしながら、純菜に人差し指をつきつけながら言った。


「おい、夢野。お前、なんか勘違いしてないか」

「勘違いですか?」

「そうだよ。少しばかり強いからって、なんでも許されると思ったら大間違いだぞ」

「そんなこと思ってないです。わたしは、みなさんがさらに強くなれるようにって」

「大きなお世話なんだよ。素人バトルファッカーの分際で、先輩に口立ちしようってのがそもそも間違いなんだ」


 とにかく俺は認めねえ。

 そう言って佐藤は去っていった。その後ろ姿にむかって、純菜は怪しく笑って言った。


「そうですか。それじゃあ、リングの上で「お願い」するしかないですね」


 その表情と言葉に全員が石になった。

 純菜の言葉はただちに実行に移された。

 実践試合とは名ばかりの処刑が始まる。

 純菜は決して男たちを射精させなかった。どこまでも残酷に、男たちの性感を高めるだけ高めながら、いっさいの射精を許さないサキュバス。男たちは乳首と前立腺を徹底的にいじめ抜かれ、メスイキで意識を刈り取られていった。

 胸の中に顔面を押し込めて沈め、匂いを吸わせてからのディープキスだけで廃人に追い込むほどの技量。それほどまでの苛烈な責めなのに、純菜は指一本、男たちの一物に触れることはしなかった。


「イかせてくださしゃいいいッ!」


 男たちは一人の例外もなくそう叫んだ。

 特に命令もされていないのに、バトルファックの実践試合で射精を懇願する男たち。それほどまでに純菜の責めは圧倒的だった。射精したくてもできない。追い込まれた男たちはバカになり、純菜に懇願してしまうのだ。


「貞操帯つけてくれますか? 我慢できないんなら、それしかないですよね」


 悪魔のような囁き。

 射精を懇願する男の耳元で貞操帯の着用を「お願い」しながら、その指で男の乳首をいじめ抜く。大きな胸を意図的に男の体に押しつけてコントロールしていく。身も心も溶かされてしまった男はそれだけで絶叫した。


「つけますからああッ! 貞操帯つけますから射精しゃせてええッ!」


 泣き叫んだ男に対して、純菜はニッコリと笑い、悪魔から天使に変わって男たちを射精に導いた。

 その爆乳の中に一物をしまいこみ、シェイクするようにして男の精液を絞り出してしまう。その技量は一度の射精で精巣を空にさせてしまうほどで、そのパイズリをくらった男たちは純菜に従順に従うようになっていった。


「つけるからッ! つけるって言ってるじゃんッ! 射精させてええッ!」


 純菜が特に念入りに「お願い」したのは佐藤だった。

 佐藤が屈辱と共に射精を懇願し、貞操帯の着用を約束しても、純菜は「お願い」をやめなかった。

 背後から佐藤の下半身をかかえこみ、その長い舌で男の尻穴を犯し尽くしていく。パイズリと並ぶ純菜の必殺技。これをやられた男は人間をやめて家畜になるしかない。

 獣の悲鳴をあげた佐藤は、それでもなんとか人間の言葉をしゃべって射精を懇談し続けた。次第にその言葉は敬語になり、情けのないものにかわっていく。

 それなのに純菜は笑顔で佐藤のアナルを犯していくだけだった。その懇願が耳には届いていないように無視して、ただひたすら「お願い」を続けていく。


「イかしゃてくださしゃいいいッ! 純菜さんんッ! お願いしましゅううっ!」


 ついに純菜に敬語を使うようになってしまった。

 四つん這いのまま涙をぽろぽろ流して懇願する佐藤。

 それでも純菜は「お願い」をやめなかった。彼女の舌が佐藤の前立腺を的確に刺激しながらも、射精の一歩手前で刺激は遠のき、その周りだけを丹念に舐めあげていく。佐藤に許されたのは、必死の命乞いだけ。試合終了まで、純菜の「お願い」は続くことになり、彼女に逆らった男がどうなるのか、ほかの男子部員に見せつけていった。


 *


 







「はい。みなさん、貞操帯の感触はどうですか」


 お願いをきいてくれた男子部員に対して、純菜は優しく問いかけた。

 彼女の目の前、そこには全裸で立たされた9名の男子部員たちがいた。男たちの股の間には、銀色の貞操帯が滑稽に光り輝いていた。


「みなさんが私のお願いをきいてくれたおかげで、スムーズに話しが進んでよかったです。さきほども言いましたが、これからは3日に一度だけ実践形式の試合をします。分かりましたか?」


 純菜の問いかけに、男たちが首を勢いよく縦に振る。


「その間、みなさんの貞操帯の鍵はわたしが責任をもって管理します。そうそう。一度でも私に勝てたら、すぐに鍵はお返ししますので、みなさん、がんばってくださいね」


 くすりと笑った純菜。

 彼女は知っている。自分と男子部員たちの間にある圧倒的な実力の差。それを知って、彼女はまるで嘲笑するように続けるのだった。


「それから、これからは実践形式の試合中、みなさんの足りないところを私が指摘しますのでそのつもりでいてください。総体まで2ヶ月を切りましたので、いよいよ努力していく必要があります。みなさん、がんばりましょう」


 笑顔の純菜。

 彼女はいつものように優しくニッコリと笑った。その笑顔を前にして、男子部員たちは恐怖に震えあがるしかなかった。純菜の迫力を前にして、男子部員たちは戦う前から彼女に負けているのだった。




つづく