エリカたちの学校は女子校である。

 だから男である大輝がエリカの学校に通うことなんて普通できない。

 その不可能を可能にさせるのが短期留学システムだった。

 文字通りエリカたちの学校である栄光女学院に短期留学するという方法。栄光女学院の中高一貫の教育プログラムは首尾一貫とした教えを可能とするが、同じ人間たちと6年間を共にすることは閉鎖された空間を生み出すことにも繋がる。それを解消するために設けられたのが短期留学システムだった。少なくとも建前上はそうだ。大輝はこれを利用してエリカにお持ち帰りされたのだった。大輝に口答えは一切許されなかった。彼の体は栄光女学院に持ち込まれて、少女たちに使われることになった。

「う、ううううッ!」

 大輝が悶えていた。

 栄光女学院の教室の中。

 そこで厳粛なる雰囲気で数学の授業が行われていた。女子生徒たちが真剣そうな顔立ちで黒板を見つめ、ノートをとっていく。どこにでもある普通の授業風景。異常なのは、女子生徒たちの何人かが座っているイスが四つん這いになった男の背中であることだ。

(お、重い)

 大輝が苦悶する。

 彼もまた制服姿で四つん這いとなって、背中に腰かけられている人間イスの一人だった。その背中を圧倒的な巨尻で押し潰しているのは、もちろん彼の妹であるエリカだ。

(く、くううううッ!)

 ぷるぷると震える両手で体重を支える。

 エリカの巨体。その体重を45分の授業中ずっと支えるのは無理があった。自分の背中にずっしりと鎮座している巨尻。その暖かさと重みを背中全体に感じながら、恍惚とした気持ちと限界ギリギリの苦痛で悶絶していく。

「・・・・・・」

 そんな身悶える大輝とは対照的に、エリカは涼しい顔をしてノートをとっていた。

 セーラー服を基調とした制服姿。体格の良い長身長の女性に漆黒のその制服はよく似合っていた。スカートは短めに設定されていて、むきだしになった太ももに誰もが目を奪われることになる。さらにはその巨尻が迫力満点に男の背中を潰しているのだ。体格差が違いすぎるせいで、エリカの巨尻は大輝の背中からこぼれてしまっていた。こんなスタイル抜群の女子生徒を支えることなんて、できるはずがなかった。

「あああああッ!」

 ドスンンッ!

 ついに大輝が潰れた。

 エリカを支えることができずに、妹の巨尻によって押し潰されてしまったのだ。教室の床にうつ伏せになって倒れる。倒れてもなお、妹の巨尻でもって潰され、尻肉と床にサンドイッチにされる。肺や横隔膜が潰され、息もできずに悶えている兄の姿。言葉すら押し潰されて、両手両足をぱたぱたと動かして必死に命乞いを始めている。一生懸命に暴れているのに、妹の巨尻をまったくビクともさせることができていない。大輝はパタパタと両手両足を動かし、ぱくぱくと口を動かしては、妹の慈悲を必死に懇願していた。

「先生、調教室に行ってきます」

 大輝が気絶するその瞬間を見計らって、エリカが立ち上がった。

 教師の許可を受けたエリカが兄の襟首をつかむと、そのままひょいっと持ち上げて引きずっていく。教室の中では少女たちがクスクスと笑っていた。誰もが大輝を侮蔑した視線で鑑賞し、これからされるであろう調教を想像して興奮していた。それは、栄光女学院にとっての日常でしかなかった。



 *



「お兄、授業中につぶれるの何回目?」

 調教室の教室。

 そこに入って内鍵を閉めて、エリカが仁王立ちで言った。その冷酷な視線が容赦なく大輝を貫く。絶対零度の冷たい瞳でエリカが兄のことを見下ろしていた。

「も、申し訳ありません」

 大輝は早くも土下座をしていた。

 妹の足下に膝まづき額を地面にこすりつける。

 それをセーラー服姿のエリカが見下ろすのだった。ペットの芸を点検するような事務的な視線が降りそそぐ。ふう、とエリカがため息をついた。

「椅子になることもできないなんて、本当にお兄は使えないよね」

 脚を振り上げ、兄の後頭部を踏む。

 ぐりぐりと、短い丈のスカートから伸びるムチムチの太ももが躍動する。エリカの大きな足裏が大輝の後頭部をぺちゃんこにして、容赦なく踏み潰していた。

「そんなに役に立たないなら、また後輩に貸し出ししちゃうよ?」

 その言葉に大輝の体が震えた。

 栄光女学院に連れてこられた最初の記憶が脳裏によみがえり、恐怖で体が震える。

「ゆ、ゆるじでくださいいッ! それだけは、勘弁してくださいいいッ!」

 滑稽にも怯え狂って、大輝が額を地面にこすりつけていく。

 それを見て、エリカがにんまりと笑った。

「あ~あ、そんなにイヤなんだ?」

「はひいいいッ! 貸し出しだけは許しでくださいいいいいッ!」

「だよね~。今度こそお兄は殺されちゃうかもだもんね~。みんな相当なサディストだから、あっという間に備品を壊しちゃうんだよね~」

 過去を思い出してエリカが太ももをこすりあわせる。

「エリカの専属付き人にしてやらなかったら、マジでお兄は今この世にいないよ?」

「ひいいいいいいッ!」

「おまえの友達たちみたいに、一生病院のベットで植物人間状態になってただろうね。ま、それでもエリカは別によかったけど」

 ニヤニヤ。

 笑う。

 さらに怯えた兄を鑑賞する。そのままエリカが足を大輝の顎の下に入れて、ぐいっと持ち上げた。涙と鼻水で汚れた男の顔が現れる。エリカがそんな情けない兄の顔をじっくりと鑑賞する。そして、その口元に足先を近づけて、言うのだった。

「舐めろ」

「はひいいいいいッ!」

 躊躇はまったくなかった。

 大輝が妹の足先をむさぼるようにして舐め始めた。ジュボジュボと妹の足の指をくわこんでフェラチオまで開始してしまう。それはこれまでの調教の成果だった。

「うわっ、必死じゃん」

「じゅるううッ! じゅぼっ! ガボオッ!」

「そんなに貸し出しされるのが嫌なんだ、おまえ」

「ジュボオッ! ガボオッ! じゅるるッ!」

「あはっ、間抜けな面」

 ぎゅううううッ!

 エリカが兄の口めがけて自分のつま先を突っ込む。喉奥までいっきに挿入された大輝が苦しそうに嗚咽するのだが、それでも妹の足から逃れようとすることはなかった。ただ必死にぺろぺろと舐めていく。それほどまでに、大輝は「貸し出し」を恐怖していた。

「ぷぷっ、優しい妹を持ってお兄は幸せだね~」

 兄にご奉仕をさせながらエリカが笑う。

 そんな壮絶な笑顔を見せつけられてますます大輝が怯えていく。この恐ろしい栄光女学院という地獄。大輝はここに足を踏み入れてしまった時のことを思い出していた。

 *


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