バトルファックの授業は続いた。
実技になってからというもの、バトルファックの時間は姫華の独壇場だった。
「か、神村さん。その、お、お手柔らかにね」
怯えきった表情で男子が言う。
その男子は姫華にとってのオタク友達だった。漫画の貸し借りをしたり、配信されたアニメの話しをする間柄だ。ほかの運動部などの男子と違って偉そうなところもなく、オドオドして気弱そうな印象を与える男の子。そんな彼に対しても姫華はバトルファックで容赦をするつもりはないようだった。
「清水っち、なんでそんなに怯えてるの?」
姫華がニンマリ笑う。
サイズの小さな競技水着に身を包んだ彼女は、その生命力の塊みたいな豊満な体を惜しげもなくさらし、手を腰にやって仁王立ちしていた。それに対して清水と呼ばれた男子はビクビクしながら怯えた表情を浮かべるだけ。彼は姫華のおっぱいを凝視したり、足下で気絶している男子のほうを怯えて見たりと忙しかった。
今もビクンビクンと痙攣しながら射精している男子。姫華の足下で釣り上げられた魚みたいになっている男は、さきほど姫華のパフパフを食らって気絶してしまったのだ。褐色おっぱいに顔面を捕食され、断末魔のくぐもった悲鳴をあげながら射精と失神をしたクラスメイト。それを間近で見ていた清水は、さきほどからビクビクと怯えているのだった。
「大丈夫だって」
清水の怯えきった視線に気づいた姫華が言った。
ハっと顔をあげた清水は期待のこもった姫華を見上げる。ひょっとしたら手加減をしてくれるのかもしれない。そう思った彼は次の瞬間、地獄にたたき落とされることになる。
「パフパフされちゃえば、すぐに後はどうでもよくなるよ。おっぱいの柔らかさと匂いに悶絶して、頭バカにされちゃうの。そうなれば後は、びゅーびゅー射精しちゃうお人形さんになるだけ。怖いとか不安とかは一瞬でなくなるから、安心してよ♪」
ニンマリと笑った姫華の嗜虐性は隠すこともできないほど膨れ上がっていた。
それを間近で見た清水は「ひい」と悲鳴をあげて、同級生のおっぱいを怯えと色情の混じった瞳で見つめるしかない。
「よし。みんな準備できたな。それでは2セット目開始だ。神村っ、あんまり無茶はするなよ!」
ほかの女子たちの準備が整うのを待っていた教師が言った。今日の実技はパフパフ。胸の小さな女の子も平均的な女の子も、皆、クラスメイトの顔面をおっぱいで潰す時間だった。
教師の注意に「は~い」とおどけて答えた姫華。やれやれと肩をすくめた教師が気をとりなおしたようにパンッと手をたたいた。パフパフのスタートだ。
「いただきま~す」
姫華が勢いよく清水の顔面を抱きしめ、そのまま自慢のおっぱいに押しつけた。
大きな褐色おっぱいの谷間の中に、男子の顔面が捕食され、埋もれる。バトルファック用競技水着をまとっただけの姫華のおっぱいは、やすやすと男子の顔面を丸飲みにして、その男の全存在を壊しにかかった。
「むむむっ」
清水が悶絶する。
立ち上がりながらのパフパフ。身長は姫華のほうが低いので、清水は前屈みになって顔面をおっぱいに食べられてしまっている。
そして、すぐに姫華の言葉どおりになった。
怯えたように暴れていた清水の体がビクビクと震え始め、ガクンと膝から崩れた。倒れ、膝立ちになる。それを姫華が仁王立ちのまま受け止めた結果、清水は膝まづいたままパフパフを受ける格好になった。
どっしりと立ち上がったまま男子の顔面を食べている姫華と。
彼女の前で膝まづき、おっぱいに顔面を捕食されている男子。
清水の格好は、まるでご主人様の前でかしづく従僕のようで、二人の関係を如実に現していた。
「すごいっしょ。ウチのおっぱい」
ニンマリ笑った姫華が、自分のおっぱいの中に埋もれ表情も見えなくなった男子に向かって言う。
「これくらって無事な男子いないんだよね。みんなウチのフェロモンで頭バカにされて、無防備なお人形さんになっちゃう。清水っちも、もう限界っしょ?」
「むっふううううううッ!」
「ふふっ。何人もコレで男子の頭バカにしてきたから、射精する瞬間が分かるようになったんだよね~。もう時間の問題だよ。ほら、カウントダウンしてあげる」
姫華がニンマリ笑いながら言った。
クラスメイトのオタク友達を悶絶させながら勝ち誇ったようにカウントダウンを始める。
「10、9、8、7」
ニンマリと笑った姫華と、ビクンビクンと痙攣を深める男子。
「6、5、4、3」
痙攣はさらに勢いを増し、限界を迎えた。
「2、1、0ッ!」
「ひっぎいいいいいいいッ!」
どっっびゅううううううッ!
どびゅごっきゅうううッ!
清水の競技パンツから白い液体の噴水が巻き上がった。もはや膝立ちすらできなくなった男子はダランと脱力しておっぱいに宙づりにされながら射精を繰り返していくだけ。
「ふふっ、イっちゃった」
姫華が勝ち誇ったように言った。
「ほ~ら、ぎゅっぎゅ」
射精を繰り返すクラスメイトに容赦することなく、姫華がリズムをつけて男子の顔面を力強く抱きしめる。ぎゅっぎゅっという抱きしめの強弱に押し出されるようにして、男子の射精もリズムよく勢いを増した。射精すら姫華のおっぱいによってコントロールされていく。
「姫華ちゃんのおっぱいやっぱりすごいねー」
「えげつないよね。わたしらがパフパフやってもああはならないよ」
「清水ってば、おっぱいに顔面食べられただけで射精しちゃったもんね~。さっきの加藤もだけどさ」
周囲で同じようにパフパフの実技をしている女子たちが口々に姫華を話題にしていた。
小さなおっぱいにも平均的なおっぱいにも、等しく男子の顔面が押し当てられている。同じ技でも姫華のような効果は得られておらず、男子たちはフガフガしながら意識を保っているようだ。今も姫華の巨大な褐色おっぱいの中で悶絶し、射精し続けている清水とはえらい違いだった。
「ぜ~んぶ出し切るまでこのままだからね」
姫華がニンマリ笑いながら言った。
「ウチのおっぱいで、空っぽになるまで搾り取ってあげる♪」
その言葉どおりになるのは明白だった。
女性の象徴である大きなおっぱいで男子を圧倒してしまう姫華。そんな彼女を遠巻きにして見ている男子たちは恐怖しながらそんな光景を眺めていた。おっぱいがエロいだけではなく怖いものでもあることを教え込まされる。
同級生の女の子に手も足も出ずに射精させられてしまう屈辱。年頃のプライドの高い男子たちは戦々恐々としながら、姫華のおっぱいと、そこに食べられてしまっている男子のことを見つめていた。
●●●
バトルファックの授業で植え付けられた恐怖心は教室の中でも作用した。
男子たちは姫華の姿を目で追い、彼女の姿を常に意識していた。それはサバンナの草食動物が肉食動物を恐れる様子に似ていた。一種の災厄として姫華の存在を認識し、その姿に注意を払っている。
着崩した制服からこぼれる褐色おっぱいをチラチラと見つめてしまう。
そのおっぱいは男子たちの意識を刈り取る魔性の存在だというのに、男子たちはそれをチラ見しないではいられない。パフパフで頭を食べられた男子も、精液を搾り取られてしまった男子も、皆が恐怖しながら姫華のおっぱいに夢中だった。
「男子の視線、露骨だよね~」
「姫華ちゃんばっかり見てるもんね。猿みたい」
「姫も気持ち悪いんじゃない?」
教室の一角で派手な女子が数人集まっている。
その中心にいる姫華が読んでいた雑誌から目をあげてクラスを見渡した。自分のことを盗み見していた男子たちがバっと視線をはずしてオドオドしている。それを見てニンマリと笑った姫華がムチムチの脚を堂々と組み替えながら言った。
「別にどうってことないっしょ。ウチの体に勝てる男子なんて、いるわけないし」
「うわっ、なんかムカつく~」
「まあ仕方ないよね~。バトルファックの授業で、姫ったら無双状態だもん。昨日も白目むくまで搾り取ってたよね~」
友人の言葉にうなずく姫華。
昨日はフェラチオの実技だったのだが、肉厚な舌でペロペロ舐めてやるだけで男子たちは狂ったように射精した。くわえ込んで締め上げるとあっけなく白目をむいてしまったのだ。その時のことを思い出すと、姫華はますますニンマリと笑って興奮した様子を隠すこともなかった。
「この分だと、最優秀賞は姫華で決まりかな~」
友人たちが噂を始める。
「女子は姫華っしょ。あとは男子が誰かだよね~」
「このクラスの男子はみんな、姫に骨抜きにされてるから可能性薄いよね~。姫がパフパフした後の男子とこの前実技したけどさ、明らかに女子の体に免疫なくなっちゃって、私の技術でも簡単に射精しちゃったしね~」
「じゃあ男子の最優秀賞はほかのクラスだよね~。誰か、ほかのクラスの情報知らない?」
その言葉に姫華もピクンと反応した。
周囲の女子たちの会話に耳を澄ませる。
「確か、B組の梅野って男子が強いらしいよ」
「あー、聞いたことある。梅野って確か、プロ志望で特待生枠のスクールに通ってる奴だよね」
「そうそう。相当すごいらしくって、B組の女子、何人か潮吹くまでイかされちゃったらしいよ」
「わたし、委員会が同じだけど、あいつ嫌な感じだよ~。明らかに女子のこと下に見てるっていうかさー。バトルファック強いからっていい気になってるっていうかー」
「じゃあ、最終決戦は姫華と梅野なのかな~」
この学校では実技の最終段階として最後にバトルファックの試合をすることになっていた。
試合の組み合わせは教師が決める。実力が拮抗するように男女のペアが決定され、最終戦は男女の序列1位同士で戦うことになる。最優秀賞を受賞した男女が戦う最終戦にはかなりの注目が集まるし、そこで勝利することは一種のステータスになっていた。当然、姫華もそこで勝つことができれば嬉しいなと、そんなことを考えて授業をがんばっている。
「ま、ウチもがんばって女子の最優秀賞もらえるようにがんばるよ」
周囲の女子に宣言をして姫華が読んでいた雑誌を机に置いた。
「そのために、今日も男子のみんなをウチの体に夢中にさせちゃおうかな」
ふふっと笑った姫華が両手を上にあげて伸びをした。
背筋を伸ばして、「んんっ」と甘ったるい声をあげながら上体をそらす。その結果は考えるまでもない。姫華の爆乳が制服の布地を突き破らんがごとく隆起し、その大きさをますます強調させた。大きすぎる胸を覆い隠せない制服の丈がめくりあがり、彼女の褐色のお腹が露わになる。制服を着用しながら露出したヘソまわりと、どでかく強調された褐色おっぱいの迫力を前に、クラスの男子全員が姫華を凝視した。チラ見することすら止め、彼らの視線が全員、姫華のおっぱいに吸い込まれてしまった。
「ふふっ、ちょろ~い」
姫華がニンマリ笑って言った。
「ねえねえ男子~。そんなにウチのおっぱいが気になるなら、今この場でパフパフしてやろっか? 制服ごしのおっぱいで顔面食べられて、ズボンの中でドビュドピュ射精させられたいっしょ」
とどめとばかりに姫華が自慢のおっぱいを下から持ち上げた。クラスの男子に向けて威圧するように見せつける。
そんなことをされた男子たちはひとたまりもなかった。「うっ」と呻き声をあげ、ゴクンと生唾を飲み込んで、ズボンに滑稽なテントをつくりあげる。クラスの男子は例外なく強制勃起させられて、姫華のニンマリとした笑顔を受け止めるしかなかった。
「ふふっ、次のバトルファックの授業が楽しみだね~、みんな」
姫華はまたしても脚を組んで堂々と座った。
女子たちのクスクス笑いと男子たちの鬱屈とした表情が男女の格差を物語っていた。
男子たちは勃起がいつまでも収まらず、立ち上がることも教室から逃げ出すこともできない。それを見た女子たちがさらに笑い、男子たちの屈辱をさらに増していった。
姫華による日常の調教によって、このクラスの男子たちはますます骨抜きにされ、姫華に逆らえなくなっていく。こうしておけば、バトルファックの授業でも勝手に興奮して自爆してくれるから便利だ。姫華はそう思って、ことあるごとに自慢のおっぱいを男子たちに見せつけ、時には偶然を装ってその体におっぱいを押しつけたりしているのだった。そのかいもあって、バトルファックの成績は鰻登りだった。女子の最優秀賞は、間違いなく得られるだろう。
(梅野か……どんな奴なんだろう)
姫華の疑問は早々に解消されることになる。
つづく