これは夢だ。

 それがすぐに分かった。

 子供の頃の記憶。まだカナタが成長する前。俺よりも身長が低い妹の幼い顔立ちが迫ってくる。いつも俺の後ろをついてきていた女の子。少しナマイキだったけれど、それでも兄である俺のことを慕ってくれていた妹が、目の前にいる。



「にーに、大好き」



 そんなふうに満面の笑みで笑ったカナタは無邪気そのものだった。

 はたして本当にこんな出来事があったのだろうか。

 そんなことも分からない俺は、それでもカナタの笑顔に救われたようになり、心をこめて妹の頭を撫でた。茶髪の髪の毛を優しくさわっていく。くすぐったそうにしているカナタが、それでも抵抗することもなく「にっひっひ」と笑っている。それがとても愛しくて、俺が妹のことを守ってやろうと―――まっとうな大人にするために面倒を見てやらないとと、そんなことを思ったところで、目が覚めた。



「あ、起きた? にーに」



 頭上。

 俺に膝枕をしている成長した妹。

 夢で見た時に比べて格段に大人になった妹が、俺のことをニンマリと見下ろしていた。



「か、カナタ?」



 いったいどうしたんだ。

 なんでこいつが俺に膝枕なんて―――と思ったところで、ようやくすべてを思い出した。



(にゅ、入学式で、俺はカナタに―――)



 ボコボコにされた。

 女の秘密も教えられた。

 俺たち男よりも強い女の力―――俺の後頭部にあたっているカナタの太ももの威力を思い出し、ぐんにゃりと柔らかい感触が恐怖に変わって、俺はすぐに起きあがって、身構えた。



「おー、そんだけ動ければ大丈夫そうだね~。さすがはにーに。ボクシングで体鍛えてたから、あれくらいじゃ壊れないか」



 にっしっしと笑うカナタだった。

 どうやら俺のことをボコボコにして遊ぶつもりはないらしい。少しホっとして周りを見渡す。広い部屋だった。見たこともない豪華な高級ホテルみたい。備えつけられている家具も高級品ばかりのように見えた。そんな場所で、俺とカナタは二人っきりだった。



「ここは?」

「ん? 女子寮だよ」

「女子寮?」

「そ。今日からあーしとにーには、ここで一緒に暮らすの」



 言ってなかったっけ?

 そんなふうにキョトンとしながら首をかしげてくる妹の姿を呆然と見上げるしかない。夢の中で見た幼いカナタと、今、目の前にいる俺よりも高い身長とムチムチした肉体をしたカナタが脳みそを混乱させている。しかし現実はコレなのだ。俺は妹よりも身長が低くて、筋肉量でも負けていること―――それを静かに受け入れる。



「【学校】では男女でペアを組むんだって生徒会長も言ってたでしょ?」

「そ、そういえばそんなことも言ってたか?」

「言ってたって。で、あーしとにーにがペアになったってこと。別に一緒に住まないといけないってルールはないけど、こっちのほうが便利だかんね。にーにの男子寮は、もう解約しといたから」



 そう言って得意げにカナタが笑った。

 ドヤ顔を浮かべる姿は昔からの妹の姿そのものだった。体が成長しても精神面では昔のままなのだ。それが分かって、なぜかすごくホっとした。体育館でされたことも忘れて、俺はカナタの頭を撫でてやりたくなった。



「にーに」

「なんだよ」

「そういうことだから晩ご飯の準備よろしく」

「なにがそういうことなんだ」

「いいじゃん別にー。今までだってご飯の準備はにーにがやってくれてたんだから、【学校】でもにーにがやってよ」

「で、でもだな」

「あーし、にーにのご飯、食べたいなー」



 なんだか今日はやけに甘えてくる。

 ナマイキながらも年相応な女の子みたいにワガママを言われて、俺もまんざらではない気分にさせられた。



「しょうがないな。肉料理中心でいいのか?」

「うん♡」



 素直にうなずくカナタ。

 満面の笑みで笑う妹は、とてもかわいかった。



 *



 食事の準備をしていく。

 バカデカくて性能も良い冷蔵庫があったが、中は空っぽだった。

 買い物に行こうとしたら、カナタからスマフォを渡されて、専用アプリで食材を注文することになった。カナタから希望を聞いていると注文するのは高級食材ばかりとなってしまって、金額もかなりのものになってしまった。決済ボタンを押す手が止まってしまい、俺は心配になって、



「なあカナタ?」

「ん? どうしたん?」

「い、いや。これ、お金大丈夫なのか?」

「なにが?」

「いやだからお金だよ。支払い、足りるのか?」



 俺の疑問にカナタがキョトンとした表情を浮かべた。



「あたりまえっしょ。国から給料支給されんだからさ」

「きゅ、給料?」

「そ。女子に課せられた義務を負担する対価だよねー。男を従順に調教して世界の平和を維持するって立派な仕事なわけ。国家公務員扱いだから、当然、寮費も学費もタダだし、給料だってかなりの金額もらえるんだよ」



 衝撃的だった。

 カナタは学生でありながら国から給与をもらえているのだ。女子と男子の立場の違いみたいなものを感じて背筋が震えてしまう。



「ま、にーには給料なんてもらえないけどな」

「う」

「にーにの生活費もあーしが出してんだよ?」

「そ、そんな」

「ぷぷっ、妹のあーしが養ってやるんだからな。感謝しろ?」



 ニヤニヤ笑うカナタの視線に耐えられずにうつむいてしまう。

 スマフォで決済ボタンを押して、妹名義のクレジットカードが問題なく認証され、注文が確定してしまう。

 俺は、ますます妹との格差を感じて複雑な思いになりながらも料理の準備を始めた。

 10分もしないうちに部屋のチャイムが鳴り、配達員の成人男性が大量の食材を届けてくれた。カナタから急かされてご飯をつくっていく。白米が炊ける時間にあわせて何種類もの晩飯をテーブルに乗せた。冗談みたいな大きさの丼に白米を山盛りにし、準備はすべて整った。



「いただきまーす」



 カナタが勢いよく食事を開始する。

 大きめのテーブルの上に所狭しと並べられた各種肉料理にむしゃぶりつき、その大きな口に詰め込んで、むしゃむしゃと噛み砕いてゴクンと飲み込む。分厚いステーキもフォークやナイフなんて使わずに箸で持ち上げて、かぶりつき、噛みちぎる。強靱なアゴがないとできない芸当。健康そうな白い歯が唇からのぞき、俺の心臓がドキンと鳴ってしまった。



(お、俺も食べないと)



 いつものようにそう思うのだが、肉食動物カナタを前にしていると、なんだか気後れしてしまって箸が進まなかった。

 そんな俺を尻目に、カナタがどんどん食べていく。

 消化能力が違うのだろう。

 根源的な肉体の強さで負けている。

 カナタはたくさん食べてますますデカくなる。

 それに対してチビの俺は食べられなくて差はひらくばかりだ。身長だけでなく、純粋な力の強さでも格差が生まれていく。それが分かっていても、俺にはどうしようもなかった。



「ごちそうさんでしたー」



 まるで魔法みたいにテーブルの上の食事がなくなった。

 家にいる時と同じく、カナタは食べあぐねている俺の分まで捕食し、おいしそうに平らげてしまったのだ。背もたれつきの椅子にもたれかかるように座って、両手をお腹にやってご満悦モードになったカナタが言う。



「ふー、やっぱにーにのご飯、おいしーねー」

「そ、そうか?」

「うん。いくらでも食べれる。お腹ぱんぱん」

「う♡」



 タンクトップにホットパンツという露出の高い格好。

 もともとヘソ出しファッションで露出していた腹周りが、丸々と太っているのが見える。細い腰が「ぷっくら♡」と膨れているのだ。まるで妊婦みたい♡ 人間一人をその腹の中におさめてしまうほどの食事をしてしまったカナタに、俺はただただビビってしまった。



「ちょっとなんだよにーに」

「な、なにが」

「あーしの腹見て青ざめて、失礼じゃね?」

「い、いや、」

「言っとくけど、こんなのすぐに消化できっからね」



 ほれ。

 そう言ったカナタが自分の膨れた腹を見下ろす。

 ぎゅるるるっとカナタの腹が鳴る。「ボゴオッ♡ ボゴオッ♡」とカナタの胃と腸が艶めかしく躍動しているのが見える。背もたれにもたれかかって座った妹の膨れた腹―――それがみるみると細くなっていき、すぐに筋肉質な細い腹筋が現れた。



「ほい、消化完了っと」

「あ♡ あ♡ あ♡」

「にーにのご飯、ぜんぶあーしの栄養にしちった♡」

「ひい」

「にーにはぜんぜん食べれてなかったのにな? 妹のあーしはたくさん食べて、すぐに消化して、その栄養分強くなった。また身長も伸びたんじゃね? ぷぷっ、にーにとの差、ますますひろがったな」



 腹を満たした妹がニンマリと笑って俺を見下ろす。

 強靱な消化器官。

 強くて優秀な肉体。

 その性能をまざまざと見せつけられてしまった俺は、カナタの体をあらためて凝視することしかできなかった。



(すげええええッ!)



 食事の準備をしている時もチラチラと見てしまっていた妹の肉体。

 ホットパンツから伸びるムチムチの脚は組まれていて、筋肉の筋がうっすらと浮かびあがっている。代謝がよくて瑞々しい張りのある太もも肉。つい数時間前まで俺のことを締めあげていた恐ろしい存在を前にして背筋を凍らせてしまう。恐怖の対象と化したムチムチ太ももから視線をあげれば、そこには、



(おっぱい、デケええええッ!)



 細くなった腹まわりとは真逆の爆乳おっぱい。

 ヘソ出しタンクトップを蠱惑的に隆起させている乳肉の存在に圧倒される。ブラジャーもつけられていないから、生乳の谷間が張りのある肌と共に目に飛び込んでくる。タンクトップの突起部分には乳首が「ぷっくら♡」と浮かびあがっていて、服を着ているのに全裸よりもエロかった。デカくて強そうな巨大おっぱいに股間が反応し、俺は目を離せずに凝視してしまった。



「あーあ、あーしのおっぱいに夢中だな♡」



 カナタが俺のことをニヤニヤと見下ろしながら、



「さっきから、見過ぎじゃね?」

「う♡」

「あーしの太ももからはすぐに視線はずしたのにな? ぷぷっ、昼間の胴締めで女の脚が怖くなったんだろ?」



 図星だった。

 何も言えなくなった俺に見せつけるように、カナタがゆっくりと脚を組み替えた。

 脚が旋回するようにして動かされて、その長さが強調される。組まれて、ムッチリとした太ももに筋肉が浮かびあがる。それを見ただけで「ひい♡」という情けない悲鳴が俺の口から漏れた。この太ももに締めつけられた胴体部分がズキンと痛んだ。



「ふっ、成功成功っと」



 カナタがニンマリと笑う。



「女の体の特徴で虐めてやると、男は自然と女を怖がるようになるんだよ」

「そ、そんな、」

「太ももだけじゃねえぞ? これからあーしが、にーにのこと、女の体の全部に恐怖するように調教してやんよ」



 妹の瞳が妖しく輝き始める。

 さきほどまでおいしそうに俺のご飯を食べていた無邪気な妹はもういない。目の前で俺のことを見下ろしているのは、成長して成熟した大人の女性だった。



 *



「太ももの次は、おっぱいだよ」

「う♡」

「にーにが凝視してたコレで、今から虐めてやるからな?」



 カナタが立ち上がる。

 椅子に座っている時はほとんど同じ高さの視線だったのに、立ち上がったカナタははるか巨大に見えた。脚の長さが違うのだ。股下の長さで完敗してしまっている。俺の目の前に、ホットパンツから伸びるムチムチで筋肉質な脚が展開され、「う♡」と呻いてしまった。



「立て」



 冷たく妹から命令される。



「ほら、立てよ」

「か、カナタ」

「はやくしろ」

「や、やめて」

「は・や・く」



 ドスの効いた怖い声。

 はるか高みから冷酷に見下ろされて生きた心地がしなかった。

 俺は怯えたあげくに勢いよく立ち上がって、カナタの前で直立不動になった。

 そんな俺のことを長身女性様がニンマリと笑って見下ろしてくる。



「ふっ、つくづくチビだな、おまえ」

「ひ、ひい♡」

「子供の頃は、おまえのほうが背が大きかったのにな」

「ゆ、ゆるじで♡」

「もうあーしの胸にも届かないじゃん♡ ぷぷっ、マジでチビ♡」



 ニヤニヤと見下ろされる。

 顔を上にあげないと視線をあわせることもできない。チラっと視線を落とし、真正面を見つめると、そこには大きな爆乳がある。テカテカと輝いた張りのある乳肉がタンクトップの胸元から自己主張している。間近で、真正面で、妹のおっぱいを見せつけられて、硬直してしまった。



「ふっ、今からこの胸でおまえを虐めるんだよ」

「あ♡」

「こりもせずにチラ見したあげく目が離せなくなったこの胸で、おまえのことを虐める」

「ひ♡」

「もう二度と、女のおっぱいをエロい気分で見ることなんてできなくしてやるから、覚悟しろ?」



 逃げようとする。

 けれど俺よりも速く伸びてきた大きな手が髪の毛をわし掴みにしてきて、拘束されてしまった。がっちりと乱暴に髪の毛を掴まれ、そのまま引き寄せられる。力の差が違いすぎるのだ。俺は抵抗できないまま、妹の爆乳に引きずりこまれた。



 ぐんにゃああッ。



 柔らかさに沈む。

 顔面が乳肉で埋もれていく。

 タンクトップの谷間に顔面を突っ込まれて抱きしめられる。俺の後頭部にまわされたカナタの両腕が、まるで宝物を抱きしめるみたいに俺の頭部を包みこみ、自慢の胸に押し込んでくる。顔面に伝わってくるのは、ただただ、



(や、柔らけえええええッ!)



 ぐんにゃりと沈み込む乳肉の柔らかさに陶然としてしまう。

 柔らかいのに張りがあって弾力がすごい。顔面が埋まりながらも押し返されて潰されている。巨大過ぎる乳房でなければできない芸当。妹の谷間の中で悶絶狂い―――そしてなんの気なしに呼吸して、狂った。



「むうううううううううッ!!!?」



 びくびくびくんッ♡



 甘い体臭が鼻から神経を溶かしてくる。

 その匂いは簡単に俺の脳髄を痺れさせて、あとは幸せな天国に連れて行かれるだけ。妹の匂いだけでノックアウト。深い谷間の底にたまっていた毒素で神経をズタズタにされる。腰がとろけるような快感で体の痙攣が終わらなくなった。



「ぷぷっ、あーしのフェロモンでメロメロだな」



 ぎゅっぎゅっと俺の顔面をさらに生き埋めにしながら、カナタが言う。



「谷間はだいぶ溜まってっかんなー。コレで墜ちない男なんていないんだよ。みんなイチコロにしてきたしな」

「むうううッ♡ むうううッ♡」

「ヒナタほどじゃないけど、あーしの胸だってスゴいっしょ? ぷぷっ、いっつもチラ見してる妹のおっぱいに顔面埋もれさせて、匂いフガフガ嗅げてよかったな?」



 ぎゅうううッ♡



 さらに生き埋めにされる。

 弾力のある柔らかい乳房の感触と、魔性のおっぱいフェロモンで脱力していく。

 俺の体という体が妹のおっぱいに無条件降伏してしまったことが分かる。両腕両足がダランと垂れ下がって、俺はおっぱいに生き埋めにされた頭部を支点にして吊されてしまった。そんな無防備な状態で、妹のおっぱいの感触と匂いに狂い、ビクンビクンと跳ねていく。



「ふっ、言っとくけど、これで終わりじゃないかんな?」



 カナタがサディスト全開の声色で、



「おっぱいが怖いものだってこと、その体に教えてやんよ」



 ぎゅううううううううううううううッ!!



 俺の頭部を抱きしめているカナタの両腕に力がこもった。

 さらに谷間の深いところに引きずり込まれ―――それだけでは終わらない。限界まで顔面が乳肉に押しつけられる。柔らかさがなくなって、残るのは弾力のある巨大な乳肉。柔らかいはずのおっぱいが凶器となって、俺の顔面を潰してきた。



「うっぶううううッ!?」



 悲鳴があがる。

 脱力していた体が半狂乱になって暴れ出す。

 その柔らかさとフェロモンでメロメロになっていた俺の体が暴れていく。全身をバネのように使って痙攣するようにジタバタする。しかし、



「きゃはっ♡ 暴れてる暴れてる~♡」



 カナタの力の前ではまったくの無力だった。

 俺が全身全霊をかけて暴れているのに、妹はまったくの余裕。俺の頭部を抱きかかえて自慢の爆乳に押しつけ、ぐりぐりと潰していく。俺はカナタの筋肉質ながらも細い腰を両手でつかみ、なんとか妹の爆乳から顔を引っこ抜こうとするのだがどうにもならない。おっぱいで顔面を潰されていく。



「むううううッ! むうううッ!」



 悲鳴はくぐもったものにしかならない。

 乳肉で顔面全体をまんべんなく潰されているので、言葉すら奪われてしまっていた。言葉だけではない。鼻と口を張りのある乳肉で潰されているので息もできない。吸えないし吐けない。俺の体が少しづつ死んでいく。



(死ぬッ! おっぱいに殺されるッ!)



 そんなバカバカしく思われる考えが現実となる。

 どんなに頭部をおっぱいから引き抜こうとしても無駄。体を暴れさせても妹のデカくて強い肉体には勝てない。一生懸命に息を吸おうとして肺活力の限界に挑戦するが、吸えるのは妹の乳肉だけだ。ズボボボボッという壊れた掃除機みたいな音が響き、カナタを楽しませてしまう。呼吸を完全に奪われ、酸欠の苦痛で体が暴れ狂い、それすらも妹の力によって封殺された。



(死ぬ・・・・・死んじゃう・・・・・)



 おっぱいに殺される。

 妹の胸で酸欠死する。

 体から少しづつ力が消えていく。あれほど暴れていた体が再び脱力してダランと垂れ下がる。目の前が暗くなっていく。死。その一歩手前で、



「ほい、息継ぎしろ」

「かひゅうううッ!」



 乱暴に俺の顔面がおっぱいから引き抜かれた。

 片手で髪の毛をつかまれて「ジュポンッ♡」と音がするような勢いで、俺の頭部が久しぶりに妹の谷間から解放される。条件反射的に空気を貪り喰い、空気が気道に入っただけなのにむせてしまう。涙目で鼻水をダラダラしながら必死に息をして「かひゅうう―――」と虫の息を漏らす。そんな俺をカナタがニヤニヤしながら見下ろしてくるのが分かった。



「ぷぷっ、死にそうだったな、にーに」

「かひゅ―――カヒュウウうッ―――」

「もうちょっとで、おっぱいで溺死したな」

「うううッ―――カヒュウウッ―――」

「ほら、見ろよ。これがにーにのこと溺死させようとしてた怖いおっぱいだぞ~」



 髪の毛をつかまれ、俺の顔がぐいっと近づけられてしまう。

 目の前の怖いおっぱい。タンクトップから迫力満点に膨らんだ爆乳が目と鼻の先にある。その体温すら感じられるほどの至近距離に迫った爆乳は生命力の塊みたいに輝いていた。禍々しい。凶悪。そんな言葉が脳裏に浮かんで俺の口から「ひい」と悲鳴が漏れてしまった。



「これから何度もおまえの顔面をこのおっぱいに沈める」

「ひゃ、ひゃめで♡」

「何度も何度も、おまえの顔面をあーしの爆乳に沈めて、溺死一歩手前までイジメ抜いて、気絶ギリギリで息継ぎさせる」

「ゆ、ゆるじ、」

「息継ぎ中はこうやって間近でおっぱいを鑑賞させてやるよ。ぷぷっ、殺されそうになった場所を間近で見せつけてやる。いっつもチラ見してたおっぱいなんだから、おまえも嬉しいだろ?」



 ニヤニヤ笑われる。

 妹の顔は見えない。

 目の前に迫ったおっぱいによって、俺の視界はおっぱいで占拠されてしまっている。迫力満点の爆乳を間近にしながら煽られると、なんだか爆乳そのものから言葉責めされているような、そんな不思議な気分になった。



「沈め♪」



 ぎゅううううううううッ!



 再び俺の頭部が妹の爆乳で生き埋めになる。

 深く深く沈んでいく。

 カナタのおっぱいで溺れていく。

 宣言どおりに妹は俺のことをおっぱいで虐めまくっていった。

 何時間も、ずっとずっと。

 カナタは飽きることもなく俺の顔面をおっぱいに沈め、俺の呼吸を奪い、気絶寸前でおっぱいから引っこ抜いて、間近でおっぱいを見せつけていく。酸欠の恐怖と間近に迫った爆乳が条件付けされてしまった。



「ほい、息継ぎ♪」

「かひゅ―――カヒュウッ!―――」

「ほれほれおっぱいガン見しろ?」

「ひっぐううッ―――カヒュウッ!」

「怖いな~、おっぱい怖いな~?」

「ひいいいいッ♡」

「ほい、ぱっくん」



 食べられる。

 さんざんに迫力満点の魔乳を見せつけられてから、その魅惑的なおっぱいで顔面を捕食される。

 顔面を押し潰してくる張りのある乳肉様。後頭部を抱きかかえられ、さらに巨大な乳房に沈み込み、生き埋めにされる。矮小な体全体が巨大なおっぱいに埋もれてしまったみたいな感覚。そんな絶対に逃げられない場所で何度も何度もおっぱいによって捕食されていった。すると、



「ひいいいッ―――! ひいいいッ―――!」



 俺は怯え狂ってしまった。

 妹からは何もされていない。

 暴力も振るわれていないし、接触すらしていなかった。

 カナタは今、俺の頭部を解放し、両手を腰にやって仁王立ちしているだけ。胸を突き出しておっぱいをデデンと強調している。俺の顔面間近におっぱいを近づけているだけなのだ。それなのに、



「ひゃだあああッ! ひゃめでえええッ!」



 怖くて怖くて仕方なかった。

 目の前のおっぱい。

 タンクトップからこぼれている爆乳に対して、心の底から怖がってしまっている。おっぱいを前にしているだけで足がガクガクと震えてしまい、恐怖で身がすくんでしまった。



「ぷぷっ、ほい、おっぱいに怖がるチビの完成~」



 仁王立ちになった妹がニヤニヤとこちらを見下ろしてくる。



「何度もおっぱいで虐められて、おっぱい怖がるようになったな」

「ひいいッ!」

「あれだけチラ見してた、あーしの胸見て怖がっちゃってる」

「あああッ!」

「ほれほれ~、妹のおっぱい様だぞ~」



 さらにぐいっと胸を突き出し、おっぱいを強調してくる。

 灼熱じみた体温が間近に感じられ、強いおっぱいが間近に迫って「ひい♡」と悲鳴が漏れる。

 ニンマリ笑ったカナタが両手で乳房を左右から挟みこんでしまい、乳肉と乳肉がぐんにゃりと潰れて、谷間が強調される。目の前で形を変え、さらに獰猛になった爆乳の迫力を前にして俺は怯え狂ってしまった。



「あっひいいいいんッ♡」

「きゃはっ、マジびびりじゃ~ん」

「ひいいッ♡ ひいいッ♡」

「そんなに妹のおっぱいが怖いのか、おまえ」

「ゆるじで・・・・ゆるじで・・・・・」

「弱すぎじゃね? 予定だと、おっぱいで生き埋めにして酸欠責めするだけじゃなくって、コレでおまえの顔ビンタしまくって変形させちまおうと思ってたんだけど」



 その言葉に背筋が凍る。

 この大重量のおっぱいでビンタされる。

 おそらく、それだけで自分の体は吹き飛び、床に倒れ込むことになるだろう。サディストのカナタがおっぱいビンタ一回で終わるわけがなかった。何度も何度もおっぱいでビンタされる。顔が腫れあがり、顔面の原形が留まらなくなってしまうほどに爆乳で殴打される未来―――それを想像しただけで俺はおしっこを漏らしそうになった。



「ま、今日は酸欠責めだけにしとくか」

「ひいいッ!」

「おっぱいビンタだけじゃねえからな? この谷間におまえの頭部を挟みこんでグジャグジャって潰すのも待ってんだから、覚悟しろ?」



 ぎゅううううううッ!



 間髪いれずに再び生き埋めにされる。

 怯え狂った俺の頭部が抱きかかえられ、おっぱいで捕食されてしまう。

 そしてまた永遠と妹の魔乳の中で食べられる。張りのある強い乳肉様によって顔面をズタズタにされる。それが繰り返されていく。俺は妹のおっぱいに屈服するようになった。



(分からされちゃってるんだ・・・・・調教されてる・・・・・)



 女性の体に分からされている。

 美脚だけでなくおっぱい様にも勝てない。

 男は女には勝てない。

 それを骨の髄まで刻まれていく。

 おっぱいで溺れながら、妹の楽しそうな笑い声を聞く。

 いつの間にか自分の股間が硬くなっていることにも気づかず、俺は涙をボロボロ流しながら、妹のおっぱいで溺死させられていった。


つづく