夜の女子ソフトの部室。

 そこからは、今日も町田の悲鳴が響きわたっていた。


「ひっぎいいいいい!!」


 町田は今、太ももに捕らわれ、圧殺の恐怖に怯えていた。

 町田の頭部は完全に二本の逞しい太ももに挟まれ、潰されていた。


「ほら、がんばりなさいよ」


 ぎゅううううううッ!!

 それを行うのは彩華だった。

 彼女は今、椅子に座って、両足を前に投げ出している。

 そして、地面に座った町田の背後から、彼の頭を挟み上げ、潰しているのだ。

 スカート姿。

 すでに帰宅のために着替え終えている彼女は、その鍛え上げた太ももで、男をがっちりと挟み潰して、離さなかった。


「ゆるへえってええええ!!」


 町田はなんとかこの地獄から逃げようと、彩華の太ももに手をやり、なんとか彼女の脚から首を抜こうと滑稽に努力する。

 しかし、まったくの無駄。

 町田を挟んで離さない彩華の両脚は、ぼこっと筋肉が浮き上がっており、その万力がどれほどの力を誇っているかを物語っていた。

 この鍛えられた脚に、町田がどんな抵抗をしても無駄なことは明らかだった。

 彩華がその気なら、町田はこのまま、永遠に彩華の脚に挟まれたまま、潰される運命を辿ることだろう。


「あ・・・・あへ・・・・・・」


 太ももに締めあげられ、呼吸困難に陥る町田。

 顔を真っ赤にして、涙と涎で顔面を醜く汚しているマゾ犬の姿。

 町田の限界を熟知している彩華は、彼が苦しみから解放されるそのギリギリのところで、少しだけ両足の力を緩めてやった。

 途端に、ハアハアと犬のように息をし始める男。

 それを見て、彩華の周囲にいる女子部員たちが、こぞって嘲笑をあげた。


「必死すぎるんですけどー、ちょー受ける」

「フフッ、女の子の脚に手も足も出ないなんて、恥ずかしいかな」

「無様ですね、先輩」

「・・・・・・・ゴミ」


 夏希、葵、歩美、絵里香。

 長身の彼女たちが周囲を取り囲み、町田の醜態を笑っていた。

 彼女たちの視線は、町田の真っ赤になった顔面だけに注がれるものではなかった。

 町田の下半身。

 ここまでのことをされながら、雄々しくも勃起した彼のものを見て、くすくすと笑っているのだった。


「はい、再開」


 ぎゅううううううッ!


「ひいいいいいいいああa!!」


 彩華が脚の力だけで、締め付けを再開する。

 それだけで、町田はビクンと痙攣して、苦しみを感じるだけ。

 救いはない。

 かれこれ1時間は、こうして彩華の太ももの中で締めあげられ続けている。

 町田は、心の中で、必死にご主人様である脚に服従の言葉を誓っていた。


(ゆるしてくださああいいいい!! 彩華様あああああ!! なんでもしますからあああああ!!)


 その言葉は、彼のご主人様である脚によって封殺され、一言も言葉にはならない。

 しかし、椅子に座った彩華はそれを感じていた。

 町田が心から屈服していること。

 必死に命乞いを続けていること。

 彼女はそれを熟知し、そして、最後の仕上げに入った。


「ゆるして欲しい?」


 彩華が獰猛に笑って言った。

 太ももに埋もれてしまっている町田は、こくこくと必死に頷いて見せた。


「なら、オナニーしなさい。10秒以内に射精できたら、ゆるしてあげる」

「ふうううううう!!」

「はい、開始」


 ぎゅううううううッ!!


 さらに力がこもった。

 町田はその圧力に圧倒されながらも、必死に自分の竿をシコシコこすった。

 猿のように。

 洗練もなにもあったものではない、単純で滑稽な上下運動。

 真っ赤な顔をして、黒目をかろうじて残しているだけの町田は、自分のものを必死にしごきあげ、そして、


「いっgくううあああ!」



 どっぴゅうううううう!!


 彩華が見ている前で。

 ほかの女子部員の前で。

 町田は、彩華の命令どおり、8秒で射精した。

 周囲からは、わっとバカにしたような笑い声があがった。


「よし。よくできたわね」


 彩華が言った。

 しかし、彼女が簡単に許してくれるわけがなかった。


「楽にしてあげるわ」


 ボコッ。

 そんな音がしたように思えるほど、彩華の太ももが膨張した。

 彼女の鍛えられながらも女性特有のむっちりとした脚が、筋肉の鎧で覆われる。

 皮下脂肪の中に隠れてでてこない彼女の本性。

 それが全開となって、町田を締め付けた。

 ビクンビクンと、さきほどとは比べ物にならないほどに痙攣をする町田。

 彼の頭部は、膨張した太ももに完全に埋もれて隠れてしまった。

 すぐに、町田の意識は刈り取られた。

 3秒もかからなかった。


「はい、墜ちた」


 こともなげに言って、彩華が両足を開いた。

 大げさに、左右に開脚して見せる彩華。

 まるで、獲物を締めあげてしとめた後の女郎蜘蛛のような、長い長い脚。

 そんな彼女の足下で、失神した町田がどさっと地面に転がった。

 仰向けになった町田。

 彼の目はぐりんぐりんと黒目を動かし、舌がべろりと外に出てしまっていた。

 それを見下ろす少女たちはどこまでも残酷。

 写メをとりながら、爆笑をあげている。


「さてと、準備はこれくらいでいいわね」


 彩華が言った。

 彼女は、周囲の女子部員たちにむかって宣言した。


「明日の夜、やるわよ」


 彩華の宣言。

 それは、町田にとっての死刑宣告だった。


「ふふっ、楽しみね」


 くすくすと、少女たちが笑う。

 サディスティックな少女たちの残酷性は、ここに極まろうとしていた。

 町田にとっての運命の一日が始まろうとしていた。 


(続く)