さらに30分が経過した。

 ようやくアナル責めをやめた純菜は、ジュポンと音をたてて舌を引き抜いた。

 その衝撃だけで軽くメスイキした男の尻をぺちんと1回叩いてから、純菜が悠然と立ち上がった。

 彼女は仁王立ちで黒宮を見下ろした。もはや悲鳴のあげすぎで声も涸れ、うつ伏せのままビクビク痙攣している男にむかって命令する。


「正座」


 その冷酷な声色に意識が朦朧としていた黒宮が震えた。


「聞こえなかったのかな? って、もうお前には敬語いらないよね。マゾ家畜になった奴を敬っても仕方ないや」


 ふふっと純菜が妖艶に笑った。


「ほら、早く正座しろよ。なんだったら、もう1回アナル責めしてやろうか」


 不機嫌そうな声に半狂乱になりながら男がそのとおりにした。

 同級生の女の子の足下で正座をして、ビクビクと震えている。


「ねえ、次はどうされたい?」


 残酷な天使がニンマリと笑って言った。


「次はおっぱいの中で匂い責めしてあげよっか。たぶん、今のお前ならわたしのフェロモン嗅いだだけでメスイキするよ。それとも、ディープキスでメロメロにしようかな。お前のアナルをさんざん可愛がってあげたこの舌で、今後はお前の口内をめちゃくちゃに犯してあげる」


 どうされたい?

 そう尋ねられた男はもはやかつての黒宮ではなかった。彼はビクビクと震えながら、なんとか目の前の女神の慈悲にすがりつくしかなかった。


「……許してください」

「ん? なに?」

「もう、俺の負けでいいです。だから射精させてください。お願いします」


 負け犬の声だった。

 反抗心を全て刈り取られた男の声。従順な家畜の声だった。もはや黒宮は、純菜に逆らえない体に変えられてしまったのだった。


「ねえ、なにそれ」


 そんな黒宮を前にしても純菜はどこまでも残酷だった。


「ねえ、人に物を頼むときに、そんな格好でいいのかな?」

「え?」

「言われないと分からない? 土下座しろって言ってるの」


 黒宮が「うっ」と呻く。

 このリングの上で。武道館いっぱいの観客の前で。テレビ中継だってされているのに。同級生の前で土下座をしなければならない屈辱。それが男に一瞬の躊躇をさせ、純菜の怒りをかった。


「おい。お前、まだ自分の立場が分かってないの?」


 ダンとリングを踏んで威嚇する。それだけで黒宮の背中は震え上がった。


「わたしはこのままでいいんだよ? まだぜんぜん疲れてないし。このまま5時間だろうが10時間だろうが、お前のことメスイキさせ続けてもそれでいいの。そういうルールだもんね。お前が射精しない限りこの試合はいつまでも終わらない。お前が提案してきたルールだもんね」

「許して……ごめんなさい……ずびばぜんでちた……」

「泣いてないでなんとか言ったらどうなの? ほら、早く」


 ダンと踏みならされる。

 それで黒宮の心は折れた。

 彼は崩れるようにして純菜の足下で土下座した。同級生の女の子の足下に頭を下げて小さな声で命乞いを始める。


「お願いします純菜様。射精させてください。お願いします」


 射精させてくれと土下座して頼む男。

 バトルファックの試合ではありえない光景に観客席からは爆笑があがる。その黄色い声と対照的なのは中年男性たちで、今ではもうお通夜みたいにシーンとして、彼らも下をむいてうなだれてしまっていた。


「頭が高いんだけど」


 純菜が不機嫌そうに言って、そのまま黒宮の後頭部にヒップドロップをかました。

 土下座した男の頭がさらに下げられ、顔面を地面に押しつけられる形で潰された。純菜はムチムチ巨尻で男の後頭部に座り、強制的に頭を下げさせてしまったのだ。
 






「ほら、命乞いしろ」


 純菜が土下座した男の後頭部に騎乗したまま言った。


「少しでも小さな声だったら続きをする。この体勢のままでお前の無防備なアナルを徹底的に犯す。壊れても続ける。失神しても続ける。それが嫌なら早くしろ」


 そう言われて抵抗できる男などいるはずがなかった。黒宮が絶叫した。


「射精させてくださいッ! お願いします純菜様ッ! どうか射精させてくださいッ!」

「わかってるよね? 射精したらお前の負けなんだよ?」

「それでいいですッ! 俺の負けですッ! 純菜様には勝てません! だからどうか射精させてくださいッ!」


 恥も外聞もなく、ひたすら射精を懇願する男。

 自分の巨尻の下で泣き喚く男の姿を見るにいたって、ようやく純菜が満足したようだった。彼女がニンマリと笑った。


「そうか。そんなに射精したいのか」

「はいいいいッ! 射精させてええッ!」

「よし。それなら射精させてやる」


 純菜が再び立ち上がった。

 仁王立ちで男を見下ろす。臀部で押し潰されていないのに黒宮は土下座をやめなかった。ブルブル震えながら純菜の足下で土下座を続けたままだ。そんな家畜を前にして、純菜が笑って言った。


「射精を許可してやるから、ここでオナニーしろ。自分でオナニーして、それで射精しろ」

「え?」

「ほら、はやく。もたもたしてると、こうだよ?」


 純菜が両手でおっぱいを挟み込んだ。

 ぐんにゃりと潰れたおっぱいに、黒宮が「ひいい」と悲鳴をもらして、自分の一物をシコり始めた。


「うわっ、本当に始めたよコイツ」


 純菜が嘲笑する。

 それを受け止め、屈辱でどうにかなってしまいそうになりながら、黒宮が自分の一物をシコり続けた。こんな公衆の面前で、バトルファックの試合で、オナニーをさせられる屈辱は想像を絶するものがあるだろう。


「ほら、みんなにも見てもらおうね」


 純菜が背後から黒宮を羽交い締めにした。

 脇の下に腕を通し、そのまま立ち上がってしまった。黒宮がそれでもオナニーを続ける。


「よし。そのままオナニーしろ。みんなに見ててもらうからな」


 純菜が背後から男を羽交い締めにしながらウイニングランを始めた。

 リング四方に黒宮を展示して、そのオナニーを見せつける。観客席からは爆笑があがり「情けな~い」「ねえ見て縮こまってるよ。あんがいちっちゃいんだね」「あれだけ威張ってたのにね~」と女性たちの歓声があがる。


「ほら、セコンドさんにも見てもらおうね~」


 おどけて言いながら純菜がBL学園のセコンド役の目の前に黒宮を展示した。

 そこにはさきほどから驚愕しながら黒宮の痴態を凝視してる麗美がいた。


「怖い先輩もこのとおり。徹底的に犯したら、男の子なんてみんな怖くないんだよ? あなたも、この大会が終わったら、コイツのことめちゃくちゃに犯してあげなよ」


 ふふっと笑って麗美の前から立ち去る純菜。

 彼女は最後の仕上げをすることにしたらしい。

 純菜が男を羽交い締めにしながら実況席の目の前まで移動した。

 そこには西園寺選手がいた。厳しい眼で純菜と黒宮を見据えるプロバトルファッカー。その目の前で、純菜が黒宮の耳元で囁いた。


「ほら、気合い入れてシコれ」

「は、はいいいい純菜さまああッ!」

「よし。じゃあ、カウントダウンしてやる」


 ニンマリと笑った純菜が西園寺選手を見下ろした。

 そのまま、純菜が、男を背後から羽交い締めにしながらカウントダウンを始める。10、9、8、7。会場中の女性たちがそれに追従した。6、5、4、3。大合唱が会場中を包み込む。女性による一体感が男性の劣等感を刺激した。2、1、ゼロ!


「イけ」

「ひいいいいんんッ!」


 どびゅどびゅどびゅうううううッ!

 さんざんに我慢されていた男の一物から白い液体が噴出した。それは天高く舞い、どこまでも飛んでいった。男の射精はやまず、いつまでも続いた。白目をむき、口からはブクブクと泡をふきながら男が壊されていく。とうに失神してしまった男は、残った機能として射精を続けた。それを純菜が背後から見守っていた。その顔にはニンマリとした笑顔があった。


「勝者、壊し屋の純菜っ!」


 審判員が高らかに宣言し、優勝者が決まった。照明がスポットライトのように純菜を美しく見せる。会場内の歓声はいつまでも鳴り止まなかった。




つづく