競技場では今日も男子部員たちが犯されていた。
リングの上。仰向けに倒れた藤山副部長が喘ぎ声をもらしている。
倒れこんだ副部長の体の上に覆いかぶさり、その胴体を両腕で抱きしめて拘束しているのは純菜だ。男の乳首をくわえて離さない艶めかしい女の唇が、さきほどから副部長の悲鳴をつくりだしていた。
純菜が副部長の乳首を責め続けている。
グロッキー状態の副部長はもはやされるがままで、自分の体にまとわりつく純菜のことをどかすこともできないでいた。
その両腕はダランとリング上に投げ出され、純菜に乳首を舐められてはアンアンと喘ぎ声をもらすだけ。
「ジュルルルっ! じゅぱッ!」
さらに純菜の乳首責めが続く。
彼女は冷静な表情のまま上目遣いで副部長の痴態を観察していた。
自分の舌の動きで男がどれくらいヨガるのか、それを見極めながら責め続けている。がっちりと男の体を抱え込みながら、乳首を舐め尽くしている様子は、獲物を捕らえた女郎蜘蛛がむしゃむしゃと食事をしているようにも見えた。
「アヒイイインッ」
副部長が弓ぞりになって痙攣し、ビクンビクンと体を震わせた。
その痙攣でさえ純菜の体に押さえつけられ、トドメとばかりに甘噛みされた乳首の感触に男は白目をむいた。
「はい。メスイキしちゃいましたね」
純菜がようやく男の乳首から口を離して言った。
乳首と純菜の唇に唾の橋ができていることからも、その乳首舐めの過激さを知ることができた。純菜はまるで見せつけるように、その唾の橋をじゅるじゅると吸い込み、ゴクンと飲み干してしまった。勝ち誇ったような彼女の顔を見て、副部長がビクンと痙攣する。
「まだ試合時間は残っています。次は左側の乳首もメスイキさせちゃいますね」
「や、やめて」
「メスイキさせられた乳首は癖になってしまうそうですよ。今後のバトルファックでは弱点になってしまいます。だから、全力で抵抗したほうがいいですよ、先輩」
副部長の懇願を無視して、純菜が再び、男の乳首を勢いよくくわえ込んだ。
男の悲鳴。ジュルジュルと下品な音を出して舐められる男の乳首。
それを純菜は平然と行っていった。
超然とした彼女の様子。
しかし、そこにはどこか焦りのようなものがあるのを俺は感じていた。
もはや純菜は教本のすべての技をマスターしてしまっているのだ。今も反復練習をするかの如く淡々と男の乳首を犯している。その様子は、これ以上強くなるためにはどうすればいいのか悩んでいるようにも見えた。
純菜をこの道に引っ張ってきたのは俺だ。彼女を指導してくれるコーチもいない中にあって、なんとか俺が純菜の力になってやらなければいけない。俺は決意を新たにしていた。
*
学生レベルの教本をマスターしたのであれば、次はさらに熟練度の求められる技を練習していく必要がある。
しかし、最近のバトルファックは細分化が進んでいて、男の俺が女の性技を研究している本を知るはずもなかった。
ネットを見てみても、どれもこれも同じに見えてくる。やはり、経験者というか、同じ女性の立場にたって、おすすめの教材を紹介してくれる奴が必要だ。
幸運なことに心当たりがあった。純菜を勧誘する前に真っ先に練習相手の打診をした相手。中等部時代にバトルファック同好会で一緒だった後輩だ。俺はさっそく彼女にアポをとり、会ってもらえることになった。
練習も終わった夜遅く。
指定された場所は彼女が通っているバトルファックスクール内に併設された喫茶店だった。
「センパーイ、こっちこっち」
周囲をはばからない大きな声がして、そちらを見ると待ち合わせ相手の女性がいた。
「久しぶりだな、姫華」
「そうッスね。練習相手になって欲しいって頼まれた時以来だから、もう1ヶ月ぶりッスかね」
俺は久しぶりに後輩の姿を見下ろした。
進学校の生徒には思えない褐色ギャルがそこにはいた。髪は金色に染められており、メイクも派手だった。男の俺から見てもアイシャドウがのっていることが分かる瞳は、元々のタレ目とあいまって、なんだか漫画じみて大きな瞳に見える。
その外見どおり強気の性格。バトルファックをやる女性にはよく見かけるが、ドSで、男をいじめるのがとにかく好きな女の子だった。

「スクールはどうなんだ? やっていけてるのか」
「そりゃあもう、うちの学校みたいにヘタレ男ばっかじゃないから大変ッスけどね。でもプロになるためッスから、これくらいは当然っしょ」
「そうか。がんばってるんだな」
姫華はプロ志望だった。
だから、練習相手に事欠く有様の学校の部活に入ることはせず、専門のバトルファックスクールに通っているのだった。練習相手を頼んだ時も、ヘタレと練習したらヘタレがうつると開口一番で拒否された。
「それで、今日はなんの用ッスか?」
姫華の言葉に、俺は事情を説明していった。
新しい女性が入部したこと。そいつが伸び悩んでいること。バトルファックに関するお勧めの教材を教えて欲しいこと。それを黙って聞いていた姫華は不機嫌そうに言った。
「ソイツ、どんな奴ですか?」
「ソイツって、純菜のことか?」
「そうッスよ。一番の武器っていうか、どんな分野の人間か分からないとアドバイスのしようもないっしょ」
「そうだな、すまない。一番の武器は胸だよ。できれば、そっち方向でオススメを教えて欲しい」
俺が言うと、姫華はニンマリとして笑った。
「あ~、だからウチに話しもってきたのか~」
「そうだよ。悪いか」
「悪くはないッスよ。そうですよね~、ウチの胸、おっきいですもんね~」
いたずら娘のように姫華が笑って、テーブルの上に自分の巨乳を乗せた。
着崩した制服のブラウスから谷間が見え隠れする。テーブルの上にのった双丘は着衣ごしなのに迫力がすごかった。
思わずそれを凝視してしまった俺の視線に満足したのか、姫華が言った。
「まあいいッスよ。わたしのオススメ教材、ぜんぶ教えてあげます」
そう言って姫華が教材を教えてくれた。
学生レベルではあまりいない巨乳をいかした戦い方。その研究をしている最先端の論文や、ハウツー本。プロバトルファッカー監修の教材。それを教えてもらって、俺はメモをとった。
「助かる。サンキューな」
「いえいえ。まあ、貸し1ってことでヨロです」
「ああ。今日はとりあえず俺のおごりだから、好きなもん食えよ」
「ほんとッスか。今日も激しかったから腹へってるんッスよね~。やった~」
そう言って遠慮なく注文していく姫華。
女性にしては体格がいいといっても、この細身の体のどこに入るのかっていうほどの料理を次々と平らげていく。俺がジっと見ていると、盗られると思ったのか、ジト目でこっちを警戒して、バグバグと食べていくのが可愛かった。
「しっかし、センパイは今のままでいいんッスか」
全部食べ終わった後で姫華が言った。
「新しく入ったソイツもセンパイの練習相手になってくれないんッスよね。このままじゃ、どんどん弱くなるッスよ」
「そうだよ、な」
「そうッスよ。女子選手と実践練習もしないで強くなれるわけないッス」
「まあでも、相手がいないもんは仕方ないだろう」
「だったら、センパイもウチと一緒にスクール通えばいいじゃないッスか。なんなら、ウチが紹介してやってもいいッスよ?」
スクールは実力主義で誰でも入れるわけではない。
スクール生の紹介なら入塾も楽になるという話しは聞いたことがあった。しかし姫華がここまで面倒見が良いとは驚きだった。俺は感謝の気持ちを伝えようと口を開こうとした。
「おいおい姫華。お前マジかよ」
その時、聞きたくない声が聞こえた。
そいつは無神経に俺と姫華の座っているテーブルに割り込んできて、我が物顔で座った。足を組んで、トレイの上のブラックコーヒーを一口飲んでから言った。
「コイツにスクールなんて無理だろ。レベルが違うよレベルが」
「黒宮。おまえ、なんでここにいるんだ?」
目の前の男も中等部時代のバトルファック同好会の知り合いだった。
俺と同学年で、やたら自信家の男だ。悪いことにその自信に見合うだけの実力をもっていた。ドSで中等部のころから荒々しいプレイスタイルで有名な男だった。
「お前、推薦でBL学園入ったはずだろうが。なんでスクールにいるんだよ」
「暇つぶしかな。ブハハハ。女なんてすぐに壊れちまうからさ。BL学園の俺の練習相手、入院しちまってよ。学園が新しい相手探してくるまで、こっちでやってるんだよ」
イヤな笑顔で黒宮は言った。
「あ、練習相手ってのは推薦入学組にだけ与えられる専用の女のことだよ。BL学園では壊れても代えの効く成績落伍者が選ばれるんだ。まあ、あいつらも俺みたいな実力者の練習相手になれるんだから、壊されても本望だよな」
ブハハハと笑いながら、黒宮が聞きもしないことを喋りたててきた。
俺は不快な気持ちでいっぱいだった。目の前の姫華も露骨にイヤな顔をして黒宮のことを睨みつけている。
「うるせーし。勝手に同じテーブルに入ってくるなっつーの」
「ああっ。なんか言ったか姫華」
黒宮が姫華を睨みつけながら言った。
「お前、そんな口きいていいと思ってんのか? また今日みたいにイキ狂わせてやろうか。ヒイヒイアンアン泣き喚くまで、今から犯してやるよ」
凶暴な顔つき。沸点が低すぎるのがこいつの最悪な性格の一つだった。
俺は黒宮と姫華の間に割って入った。
「それくらいにしとけよ黒宮。いくらお前でも、バトルファック以外で人を傷つけたら退学になるんじゃないか?」
「ああッ? 全国にもいけねえザコは黙っとけよ」
「まあ今年は見とけよ。お前こそ、足下すくわれて負けるんじゃねえぞ」
にらみ合う。
ブチ切れていた黒宮の顔がこちらを嘲笑するように歪み、ブラックコーヒーを一瞬で飲み干すと立ち上がった。
「まあせいぜい、ザコはザコ同士でつるんどけよ。じゃあな」
そう言って黒宮は去っていった。
その後ろ姿を屈辱で顔をゆがませながら睨みつけていた姫華がぽつりとつぶやく。
「強くなって、あいつにはいつか復讐してやる」
強い意思が顔に浮かび上がっている。俺はそいつの頭をポンと撫でた。
「できるよお前なら。がんばれ」
キョトンとした顔はすぐに笑顔になった。
口は悪いが姫華は可愛い後輩だ。がんばって強くなってもらいたい。そして、それは純菜も同じだった。俺は姫華に礼を言って、その場をあとにした。
*
さっそく姫華に教わった教材を買い占めた。
駅前の大型本屋でもすべて買い揃えることはできず、amasonやネットオークションまで駆使してなんとかコンプリートすることができた。教材のいくつかはプレミアがついて高騰していた。これまで長期休暇でバイトしていた金がかなり減ったが、まあそれも純菜をこの道に巻き込んだ責任だった。
「ありがとう健ちゃん」
純菜に教材をプレゼントした時、純菜は本当に嬉しそうに笑ってくれた。それだけで、俺はとてつもなく嬉しく感じたことを覚えている。
「胸の大きなバトルファッカーにとって必要な技がぜんぶ書いてあるってよ。パラパラ見てたけど、学生レベルの胸じゃあ持て余す技ばかりだったよ。でも、お前だったらきっと、使いこなせると思うぜ」
「本当にありがとね。私が買った教材だと、健ちゃんが言うように基本的な技しかのってなくて困ってたんだ。インターネットだと体系的に理解できなくて、うわっ、すごい。こうやってやるんだ」
早くも純菜は教材を食い入るように見ていた。
本とDVDだけでも相当な量だが、頭のいいこいつならすぐに知識を得ることができるだろう。後は実践あるのみだ。
「わたし、ぜったいに強くなるよ。見ててね、健ちゃん」
そう力強く宣言する純菜だった。
そして、それはその通りになった。
*
「あひいいいいンンッ!」
純菜に教材を渡した翌日から、バトルファック競技場の男たちの悲鳴がさらに増すことになった。
あらたな技を覚えた純菜は、実践でそれを試し始めた。極上の女体が男たちの体を絞り尽くしていく。そんな凶悪な性技の中でも一番強烈なものが、今、純菜が佐藤にかけている技だった。
「ほら見て佐藤くん。佐藤くんのち●ちん、わたしのおっぱいの中に隠れちゃったよ」
ニッコリと笑いながら純菜が言った。
哀れな佐藤はリング上に仰向けで横たわっていた。その男の尻を自分の膝の上に乗せて拘束し、純菜が死刑を執行しているのだ。
パイズリ。
大きなおっぱいが、佐藤の一物をすっぽりと挟み込んでしまっていた。大きさの格が違う。純菜の張りのある大きな胸の中に佐藤の一物は根本から亀頭まで完全に埋もれ、吸収されてしまっていた。
「ひっぎいいいいッ!」
佐藤の顔は快感でトロけ、恐怖に歪んですごい顔になっていた。まるで赤子が純粋な恐怖の対象に対して泣き叫んでいるみたいだった。
同級生の女子生徒のおっぱいに完全屈服してしまっている男子生徒。普段は強気の発言が目立つ佐藤が、純菜のおっぱいの前では従順な奴隷になってしまっていた。
「あああああッ!」
「すごい悲鳴だね。まだ挟んだだけなのに」
「しゅごしゅぎいッ! だめええッ!」
「乳圧強めるよ」
「や、やみゃッヒャアアアっ!」
純菜が佐藤の制止を聞かずに、両手で左右から自分の爆乳を挟み込んだ。
ぐにゃっと柔らかい肉が潰れて変形する。その力強さは外からも分かるものだった。その中に拘束されている佐藤の一物がどうなっているのかなんて、想像したくもなかった。
「かあ―――ッ! ひ――――!」
声にならないかすれた悲鳴。
佐藤の体が弓なりに痙攣し、白目になった。
まだ挟まれて乳圧を強められただけ。それなのにこの破壊力だった。
「じゃあ、動かすね」
どこまでも残酷に純菜が言った。
制止する言葉すら発することができなかった佐藤は、始まったパイズリを前にしてなにもできなかった。
純菜がおっぱいを持ち上げ、その重量のまま佐藤の腰に打ち付けた。パンッという小気味のいい肉の音が響き、佐藤が射精した。
「ひゃああああッ!」
どぴゅ、ドピュピュ――――ッ!
電気ショックでもくらったみたいに佐藤の体が暴れ始める。
一瞬のうちに気絶してしまった佐藤が、無意識の中でも純菜のおっぱいから逃れるために体を痙攣させて暴れていく。しかし、純菜のおっぱいは貪欲に男の一物を挟んで離さず、暴れ回る男の体をいなしてしまっていた。
すぐに佐藤の精液は空っぽになった。
「一回打ち付けただけなのに、すごい射精したね」
純菜が言った。
「ほら見て佐藤くん。わたしのおっぱいの中、佐藤くんの精液でどろどろになっちゃった」
純菜が佐藤を解放すると、まるで見せつけるように自分の胸の谷間を開いた。
ドロドロっと、大量の白い液体が純菜の爆乳からこぼれ落ちて、リングに横たわった佐藤の体にふりかかっていく。
「教本どおりにしてみたけど、そんなにすごかったかな……って、もう聞こえてないか」
リングに横たわり、自分の放出した精液まみれになった男。まったく意識を取り戻す様子がなく、白目をむき、口からはブクブクと泡まで吹いている。
「うん。でもだいぶコツが掴めたような気がする。次はもっとうまくできるかな」
純菜が笑った。
リング下で顔を真っ青にしている岸田部長にむかって、彼女は死刑を告げる。
「それじゃあ、岸田部長。次の試合の相手、よろしくお願いします。今日はパイズリを徹底的に練習しますので」
極上の女体。
男の精液を浴びて、純菜の魅力はさらに増して見えた。男の精液を絞りとるほど、純菜の体は生命力を増し、ますます魅力的になっていく。リングの上に立つ純菜は、男たちの精力を栄養にするサキュバスのように見えた。
つづく