そんなある日のことだった。
いつものように姫華がスクールで練習をしていると、その男が競技場に現れた。
「おうおう、変わってねえな、ここは」
その声に姫華も聞き覚えがあった。
声のした方に振り向くと、そこには黒宮がいた。
「なんでアンタがここに」
「お、いつぞやのザコガキじゃねえか。お前、ここに通ってたのか」
「黒宮さんでしたっけ? あなた、確かBF学園に入学したんですよね。なんで今更スクールに来てるんですか?」
姫華が黒宮と対峙して冷たく言う。
それに対して、黒宮はいつものようにニヤニヤ笑いながら返答した。
「いやなに、俺にあてがわれた練習台が壊れちまってよ。満足に練習できないから、こっちに顔を出したわけだ」
「練習台?」
「そうさ。学校から支給されるザコ女だ。特待生の俺には、そういう相手が準備されてるのさ」
「…………」
「そいつが俺のテクで入院することになっちまってな。練習台もいなくなっちまったんで、こっちに来たんだよ。へへっ、ちょうどいいのがいるみたいで、好都合だぜ」
黒宮がジロジロと姫華の体を見つめてきた。
それは視姦といってもいい下品な視線だった。
姫華は苛立ちを募らせていく。中等部3年になり、さらに成長してきたおっぱい。健二先輩からもらった競技水着に身を包んだ極上の体を前にしても、目の前の男は平然として、こちらを視姦してくる。スクール生の中には姫華と対峙しただけで、腰を抜かすような男もいるのに、目の前の男はニヤニヤ笑っているだけだ。それが姫華には許せなかった。
「模擬試合しようぜ。胸を貸してやるよ」
だから黒宮の言葉は渡りに船だった。
姫華はニンマリと笑った。
この自信満々な男を屈服させてやろう。この自分のおっぱいでメロメロにさせて、マゾ化して、土下座させてやろう。その後は練習台にして、生まれてきたことを後悔するまで射精させる。そのことを想像しただけで、姫華は下半身が疼くのを感じた。
「いいですよ。やりましょう」
姫華には自分が敗北する光景すら想像できなかった。今の姫華は健二の忠告を完全に忘れてしまっていた。後々、姫華はそのことを後悔し続けることになる。
*
「あっひいいいいんんッ!」
甲高い声があがった。
普段ならそれは男があげる声だった。
姫華が男を絞り上げ、男が魂の絶叫をするように悲鳴をもらす。しかし、今悲鳴をあげているのは姫華のほうだった。
「おらおら、最初の威勢はどうしたんだよ、ああん?」
黒宮が乱暴に腰を振るった。
四つん這いにされた姫華は後ろから密壷を貫かれていた。姫華の細い腰は黒宮の大きな手によってがっちりと掴まれている。まるでオナホールでも使うかのような乱暴さで、力任せのピストンが繰り出されている。
「あっあっあっあっ」
女のトロケた声。
その顔は妖艶に赤らみ、口が半開きになっている。その口から漏れるのは「ああん。ひいん」という女の甘ったるい喘ぎ声だけだった。普段からは考えられないようなメスの顔になって、姫華が悶えている。
(き、きもちいいいいッ!)
黒宮の一物の感触に感じ入ってしまう姫華。
それは、黒宮の針金みたいな体つきと同じような、長い一物だった。それが的確に自分の弱点を貫き、乱暴なファックが続いている。姫華が密壷をち●ぽで責められるのは健二以来だった。それなのに、姫華の密壷は熟れた果実のように反応し、男からの責めに屈服していた。
「はははっ、やっぱおまえは、おっぱいがデカいだけのザコだよ。こんなに弱いとは思わなかったなあ?」
「や、やめろおおッ……ひいん……は、はなせえええ」
「ああん? こんなにグジョグジョにして、喘ぎ声あげまくってんのに何言ってんだ? ほら、もっと深くまで貫いてやるよ」
やめて。
その言葉の前に黒宮の一物が姫華の奥底を貫き、姫華は弓なりに痙攣した。視界が暗くなる。体が自分の意識とは無関係に痙攣していくのが怖くて仕方なかった。
「ほい、一回目の絶頂っと」
「う、嘘だああ……い、イってなんかないいい……」
「強情な奴だなおい。決めた。おまえには女の立場ってやつを分からせてやるよ。絶頂中の追加攻撃。あらかじめ言っておくが俺はこれが大得意でな。絶頂させ続けたまま、永遠と責めることができる。1時間くらいか? イかせたままにするからな」
姫華は自分の頭が押さえつけられるのを感じた。
顔面が競技場のマットに押しつけられ、力任せにつぶされる。その状態のままピストンも継続した。もはやバトルファックではない。強姦魔がか弱い女性を犯していく。それなのに、姫華の口から漏れるのは甘い声だけだった。
「あっあっあっ」
一物に貫かれるたびに体が跳ねる。
目がチカチカして何も考えられなくなる。屈辱と絶望で身も心も空っぽになっていく。聞きたくもない下品な声が聞こえた。
「おら、これで分かっただろう。女なんてもんは、男に犯されて悦ぶ卑しい生き物なんだよ。どんなに強情なメスだって、犯されるのが大好きなマゾなんだ。今のおまえみたいにな」
「ち、違うううう……う、ウチはそんなんじゃないいいい……」
「そうか? なら確認してみるか」
姫華は自分の体がひっくり返されていくのを感じた。
まるで荷物でも扱うような乱暴さで仰向けの格好にさせられる。バックの体勢から正常位へ。仰向けの体勢で寝ころぶ姫華は、頭上から振り下ろされてくる黒宮の視線にさらされた。
「おいおい、なんだよそのトロけた顔はよ~」
快感に悶える姫華の顔をマジマジと見下ろしながらの言葉。「ちがう」という姫華の言葉は途中で黒宮に一物を打ち込まれたことによって喘ぎ声に変わった。子宮の痙攣はやまず絶頂も終わらない。頭の回路がバカになってしまったような快感の中で、姫華は黒宮の言葉を聞く。
「イヤがってるくせにしっかり感じてるじゃねえか。ほら、この動きがいいんだろう?」
パンパンパンッと連続したピストン。
それは的確に姫華の弱点をえぐり、「ひっぐう」という声と共に姫華の体が大きく痙攣した。
「ほらみろ。乱暴にされてイきまくってる。マゾギャルなんだよおまえは。本性が出たよな~?」
「ち、ちがうう……はなせえええッ」
「ははっ、ここまで強情な奴も珍しいぜ。イきまくってんのに心は折れないってか。ん~? おまえの大事なものが分かれば、それを壊しちまうんだがな~」
正常位でピストンを続けながら黒宮が言う。
じろじろとした遠慮のない視線が姫華を貫く。そのすべてを見透かしてしまうような瞳が恐ろしく、姫華はとっさに競技水着をかばうようにして手で隠してしまった。
「ああ~、分かったぞ。これか」
その瞬間を黒宮が逃すはずがない。
黒宮の手が姫華の競技水着をわし掴みにすると、そのまま強引にはぎとった。
ブチブチという布繊維が千切れる音が姫華には聞こえた。褐色おっぱいの生乳がさらけだされる。姫華の茶色の乳首が外気に触れている。しかし、姫華はそんな自分の状態よりも、競技水着が奪われてしまったことに絶望で顔を強ばらせていた。純白の競技水着を手にとった黒宮がニヤニヤと笑っている。
「か、返せっ! それは、ダメ」
「ん~? なんでだよ。ただの競技水着だろ? また買えばいいじゃない~」
「違う。そ、それは、私にとって」
「ははっ、大事なものなんだな~。そっかそっか、大事な誰かからのプレゼントか。ふ~ん、そうなんだ~」
ニヤニヤとした笑顔。
手にとった純白の競技水着を興味深そうに見つめていた黒宮が、勢いよくその白い布地に噛みついた。そのまま、横目で姫華の絶望した表情を堪能しながら、力任せに食い破る。ビリビリという破砕音が絶望的に響き、健二からプレゼントされた競技水着が破られていった。
「あ、あああッ!」
慟哭。
呆然とした表情のまま姫華の瞳から涙だけがこぼれていった。目の前で大事な競技水着が破られていく。健二先輩からもらった競技水着。これをつけてがんばるんだって、そう思っていた大事なもの。それが目の前で食いちぎられていくのを見て、姫華はただただ泣いていた。
「あ~あ、泣いちゃった」
ニヤニヤ笑いながら黒宮が言った。
丹念に競技水着を食いちぎり、粉々にしてから、その残骸をぱらぱらと姫華の頭に振りかける。姫華の髪の毛に競技水着だった残骸がくっついた。
「そんな大事なものだったんですね~。かわいそうだな~。とっても心が傷ついてしまったんじゃないですか~」
呆然としたまま動けない姫華にむかって黒宮が言う。
「心が傷ついて動けないはずなのに、あなたの子宮は痙攣しっぱなしですよ~。やっぱり、淫乱マゾなんですね~」
がばっと黒宮の両手が姫華の首をわし掴みにした。
そのまま首を締めながら、再びにピストンが始まる。姫華の弱点だけをねらい打ちにした暴力セックス。それを受けて姫華の体はビクンビクンと痙攣していった。
瞳からは涙がこぼれているのに、体はなぜか快楽を感じていた。それが悔しくて姫華は声だけは漏らすまいと必死に努力した。
絶対に負けるもんか。
そんな気持ちが姫華の心にたまっていく。
私はギャルなんだ。
ギャルがこんな奴に負けちゃダメだ。
絶対に負けるもんか。
首を締めながら何度も絶頂していく。
それでも姫華は声だけは漏らさなかった。体が痙攣し、酸素が足りなくて視界がぼやける。喉の異物感でさきほどからえずきっぱなしで、涙と鼻水でぐしょぐしょになって汚れているはずだ。顔が真っ赤になって、見れたものではないだろう。
それでも絶対に負けない。
絶対に負けるもんか。
姫華はその一心で黒宮の暴力セックスを耐えていった。この光景を忘れないでおこうと、自分のことをニヤニヤしながら見下ろしてくる男の顔を睨みつけてやる。首締めの力が増し、ピストンの動きも強烈になる。姫華は黒宮の顔を最後までにらみながら、意識を手放した。
*
それが終わったのは1時間後だった。
意識を手放してもすぐに起こされ、続きをされた。何度も絶頂し、何度も気絶した。身も心もすべて犯されてしまった。それでも姫華の心は折れていなかった。
「いつかあいつに復讐してやる」
誰もいなくなった競技場。
そこで姫華は競技水着の残骸を一枚一枚大事に集めていた。もはや縫い合わせて使うこともできなくなった布地を一つも残さないように回収する。その間にも思い描くのは黒宮に対する復讐心だけだった。
「強くなって、ぜったいあいつに復讐してやる」
ボロボロになった姫華は、それでも心を折ることだけはしていなかった。しかし、屈辱も絶望もなくなるわけがない。姫華は競技水着の残骸をすべて回収して、ぎゅっとそれを胸に押しつけた。この気持ちを忘れないでいようと、姫華は最後にもう一度泣いてから、競技場をあとにした。
●●●
姫華はそれからもスクールに通うことはやめなかった。
ほかのスクール生は最初、驚きをもって姫華を迎えた。あれだけのことをされて、まだバトルファックを続けようとする姫華のことを遠巻きに見つめるだけだった。
そんなスクール生の中には、途端に態度を変える男たちもいた。彼らは姫華のことを軽んじて、ニヤニヤと笑いながら、「あっあっあっあ」と黒宮の試合で姫華があげた喘ぎ声を再現しては仲間内で笑っていた。「淫乱女がまた犯されにきたぞ」「おまえ犯してやってこいよ」そんな声が露骨に姫華の耳に入ってきた。
そういう輩は情け容赦なくぶっ壊した。
身の程をわきまえていない男に手加減をする必要性もないのだ。男たちはすぐさま射精をするだけの人形に変わり、力の差を見せつけられていった。
「どうしたんッスか? 淫乱女を犯してくれるんッスよね?」
姫華がさんざん射精して足腰がたたなくなった男二人を見下ろしながら言った。
冷たい視線が足下のゴミに向けられている。もはや立ち上がることもできなくなった男たちは、そんな姫華の視線だけで「ひい」と悲鳴をあげ、懇願し始めた。
「ゆ、ゆるじでくだじゃい。俺たちが悪かっだでしゅ」
「ずびばぜんでちた。もう、勘弁してくだざい」
泣きじゃくりながらの言葉。
中等部の年下の女の子に向かって、恥も外聞もなく泣きながら謝罪をしてくる男たち。
それを見下ろしていた姫華が「ちっ」と舌打ちをした。その顔は不機嫌そうに歪んでいる。姫華は弱すぎる男たちに失望していた。これでは弱い者虐めだ。このまま彼らの一物を完膚なきまでに射精させ、壊してしまうのは簡単なことだったが、そうすることに何の価値も見いだせなかった。
(やっぱり、壊すなら強い男じゃないとつまらないな。あの黒宮みたいな男を壊せたら、すっごく気持ちがいいんだろうけど)
そんなことを思いながら、足下のゴミたちを淡々と見下ろす。
下半身は精液まみれになっていて、一物は子供サイズに縮んでしまった男たち。今も彼らを搾り取ったムチムチな体に怯えている男たちを見て、姫華が「ふう」とため息をついた。
「土下座」
「え」
「聞こえなかったの? 謝るなら土下座しろって言ったの。おら、早くしろよ。遅かったら、続きするからな」
姫華が自慢のおっぱいを下から押し上げ、銃口を男たちに突きつけた。男たちの返り血まみれのそのおっぱいがどんなに危険なものか、男たちは身をもって知っていた。
「ゆるじでくださいッ!」
「助けてくださいっ! お願いしますッ!」
土下座した。
中等部の女の子にむかって、頭を下げる。
その額を地面にこすりつけながら、必死に懇願を続ける男たち。それを見下ろす姫華は、やはりなんのときめきも感じることもなかった。彼女はそのまま足を振り上げると、男たちの後頭部を踏み潰した。
「次、なまいきな口たたいたら、今度は本当に壊すからね」
ぐりぐりと足を動かし、男たちの顔面を地面ですり潰していく。彼女の生足ががっしりと男たちの後頭部に食らいついていた。
「分かったか?」
「「はいいいいッ! ありがとうございます姫華さまあああッ」」
ついに姫華のことを「様」づけで呼んでしまった男たち。
彼らは姫華がその場を離れてもそのまま土下座をしたままだった。頭をあげれば姫華に壊されてしまうかもしれない。年下の残酷なギャルに命までとられてしまうかもしれない。ガクガク震えた男たちは、姫華のことが恐ろしくてならず、そのままいつまでも土下座をしたままだった。
●●●
姫華は黒宮へのリベンジを誓い練習に明け暮れた。
黒宮は定期的にスクールに顔を出した。
そのたびに再戦を挑み、そのたびに敗北した。
手も足も出なかった。それが何度も続いた。戦っても戦っても、黒宮の暴力セックスの前に絶頂し、屈辱の敗北を繰り返していく。殴られ、蹴られ、首を締められて失神する。イかされ続けて一人では立ち上がることもできなくなった日もあった。
それでも、姫華の瞳から力がなくなることはなかった。
いつか必ずこの男に復讐してやる。
その一念のみが姫華を支えていた。姫華の体はそれにあわせてますます成長し、男をまどわす魔性の能力を高めていった。中等部を卒業する頃には、すれ違う男たちは皆、姫華の美貌にぼうっと惚けるほどになっていた。密閉された空間で姫華が身近にいるだけで勃起し、頭をバカにしてしまうクラスメイトたち。その性能をもってしても勝てない黒宮にも、いつか必ず復讐してやる。姫華はそう心に決めていた。
つづく