(2年生になったら、さっそく入部しようっと)

 この学校にバトルファックの部活はない。

 かろうじて同好会があるだけだったが、その同好会も1年の授業が終わるまでは入部を許されない決まりだった。バトルファックに慣れない生徒が同好会でトラウマを植え付けられないようにするという考えのもと、バトルファック同好会への入部は2年生になってからと決められていたのだ。

 体育の選択科目では当然、バトルファックを選択しようと思っていた姫華だったが、そちらには最初から期待をしていなかった。

 もはや同学年の男子に敵はいない。

 崇高なバトルファックの試合なのに、同学年の男子たちは勝利を目指して努力することもなく、このおっぱいに敗北してビュービュー射精するだけなのだ。だからこそ、少しはマシな対戦相手を求めてバトルファック同好会に入部しようと姫華が考えたのは自然な流れだった。

(まあでも、年上だからって、男であることは変わりないんだから、簡単なんだろうな~)

 すっかり男子を軽んじるようになっていた姫華はニンマリ笑いながらそんなことを考えていた。

 年上だろうが男子は男子。

 自分ならば簡単に射精させることができる。それだけの魅力をギャルである自分は持っている。このおっぱいで迫るだけで、男はみんな欲情して白旗をあげるのだ。本当に男ってばチョロい。姫華はそんなことを考えながら、バトルファック同好会への入部の日を心待ちにしていた。



 ●●●



 バトルファック同好会への入会の日。

 姫華はその日のことを忘れることはなかった。その日は、姫華がギャルになって初めて敗北した日だった。

「入会希望? おおっ、そうか!」

 部長を務めているという男が目の前で言った。

 最初、姫華はその男のことを「朴念仁みたいな人だな~」と思った。図体はデカいだけの無能。なんだかトロそうだし、思慮に欠けるというか、明らかに弱そうな男だった。

 バトルファック同好会というくらいだから、部長は女子がやっているものだと思っていた。だって、今の自分だって男子をいちころにすることができる。上に立つべきは女子なのに、なぜこんな朴念仁が部長なのだろう。姫華はそんな感想を得ていた。

「おれは前田健二だ。よろしくな、姫華」

 しかもいきなりの名前呼びだ。

 図々しいにも程がある。

 身の程を知らないというのはこのことなのだろう。まあいい、すぐに射精させて、いつものようにおっぱい奴隷にしてしまおう。姫華は内心の苛立ちを隠しつつ、後輩らしくニコニコ笑いながら健二に対して言った。

「センパ~イ、ウチと試合しませんか~?」

「ん、試合か?」

「そうですよ。この同好会がどんなレベルなのか、最初に知っておきたいんで、お願いします~」

 ニヤニヤ笑いながら言ってやる。

 普通だったら挑発だと分かる。しかし、目の前の男は何を勘違いしたのか、ジャガイモみたいに笑って言った。

「いいぜ! まあ、どんなレベルか分からないと、最初は怖いもんな」

「は?」

「手加減はしてやるから、ドンと来いッ! ははっ、お前みたいな威勢のいいのを待ってたんだよ」

「…………」

 よし、目の前の男は速攻で潰そう。

 ピキンと固まった姫華が怒髪天をつきながらそう決意する。彼女は最後まで気づけなかった。目の前の男が姫華自慢の褐色おっぱいを凝視することなく、自然と会話をしていたことに。そのことに姫華が気づいたときには全てが終わっていた。



 *



「ま、待って~」

 甲高い声が響いた。

 同好会初日の健二との試合。その声はいつもは男があげるはずの声だった。圧倒的戦力差を前にして必死に命乞いを続ける情けない猿たち。しかし、今、トロケた声で必死に懇願しているのは姫華のほうだった。

「こ、これスゴすぎるうううッ! ず、ずるだしこんなのおおォオ」

 羽交い締めにされた姫華が必死に抵抗している。

 今、姫華は背後から徹底的に手マンをされていた。純白の競技水着に身を包んだ豊満な女性が、背後から男性に犯されている。

 逞しい右腕が姫華の腰のあたりにまわされてがっしりホールドして身動きがとれない。左手が姫華の競技パンツの中に挿入され、縦横無尽に暴れ回っていた。

「どうだ? もうイきそうか?」

 耳元で男の声がしてそれだけで達しそうになる。

 少しだけ残ったプライドがキっと背後の男子を睨みつけさせる。

「だ、誰がイくかだし。それより背後からなんて卑怯だってえぇぇ……ンンンッ」

 それでも押し寄せる快感には勝てない。

 姫華の鋭い瞳が快感で閉じられ、その口からは甘い喘ぎ声が漏れた。それは我慢しようとしても漏れていくものだった。やばい、マジでこいつの手、すごい気持ちいいいいッ。

「巨乳バトルファッカーには背後からのコレが効果的なんだよ。どうだ、抵抗できないだろう」

「うっさい、はなれろっ! このッ」

「ふははっ、暴れるだけじゃ無理だ。この技から抜けるための基本となる動作がぜんぜんできてないぞ。姫華、お前、今まで自分の体のポテンシャルだけで勝ってきたタイプだろう?」

「はあッ? な、なに言って」

「この胸すごいもんな~。同学年の男子とか、訓練してない相手だったら無双状態だったんじゃないか?」

「そ、そうだし。男子なんてウチが本気だせば簡単に射精するんだから。アンタだって、すぐに」

「だから暴れるだけじゃ無理なんだよ。まあ、これからゆっくり技術を学んでいけばいい。姫華には一度、現実を思い知ってもらおうか」

 そう言った健二が唐突に姫華のおっぱいを片手でわし掴みにした。

 男の無骨な手の平が姫華の豊満な肉の海でぐんにゃりと沈んだ。ビクンと姫華の体が震えるが、内心チャンスだと思った。自分のおっぱいは揉むだけで男子を骨抜きにすることができる。これまでだってそうだし、こいつもそうなる。ぐにぐにと優しい手つきで揉み始めているけど、すぐに理性を失った猿に……猿になって……猿に……。

「っひいいいいいんんッ!」

 骨抜きにされてしまったのは自分だった。

 胸を揉まれているだけなのに目がチカチカするほどの快感で痺れている。なんなのこれ。なんでおっぱい揉まれてるだけでこんなに気持ちいのッ。

「おっぱいは武器であるのと同時に弱点だ」

 耳元で男が囁く。

 それだけで軽く達しそうになった自分に姫華自身が何よりも驚いた。

「こんなに大きな弱点はすぐに攻撃される。だから、防御の仕方を覚えなきゃダメだ」

「う、うっさい。み、耳元で囁くなああッ」

「無防備に暴れるだけじゃダメだ。そんなんじゃほら、あっという間に乳首責めを受けることになる」

 待って。

 その言葉が口に出るよりも前に男の指がカリカリと急所をひっかいた。姫華の乳首。競技水着の上からなのに、その衝撃はすごすぎるほどだ。胸を通じて子宮に響くような快感がビックバンみたいに訪れた。

「一回、イっとこうな」

 言葉を喋れなくなった姫華の耳元で男が囁く。

 片手で乳首を虐めながら、もう片方の手が容赦なく姫華の秘所を責め立てる。既に限界に達していた姫華が耐えられるわけがなく、彼女の体がビクンっと跳ねて痙攣した。秘所からは潮が吹き上がり、そのまま連続で絶頂してしまうまでに時間はかからなかった。



 *



 姫華はうなだれたままバトルファック競技場のベンチに座っていた。

 下を向き、全ての情報を遮断して、ひたすらに自分の殻に閉じこもっていた。信じられなかった。まさか自分があれだけ散々にイかされるなんて想像もしていなかった。手マンで絶頂した後もひたすらにイかされた。クンニもされたし胸だけでもイかされた。それはもうメチャクチャ気持ちよかった。

「やめてって言ったのに~……許してってお願いしたのに……ごめんなさいって泣いて謝ったのに……鬼畜……サディスト……信じられない……」

 呪詛の言葉を吐いていく。

 しかも最後は挿入までされた。処女だったのに。こんな絶頂しまくりの最後に正常位で挿入されて耐えられるわけがない。白目むいて気絶するまでイかされた。こんなのひどい。あんまりだ。

「悪かったよ。少しやりすぎたみたいだ」

 元凶である男の声が隣でした。

 あれだけやったのに「少し」ときたもんだ。へー、驚いた。あれが「少し」なのか。へー。

 姫華がうなだれているのはその男のせいでもあった。腰が抜けてしまった姫華を健二が介抱して、そのまま隣のベンチに座っているのだ。その無神経さが姫華のプライドをズタズタにしていく。

「一人にしてくださいよ。下級生の女子を犯すサディスト悪魔が隣にいると思うと安心して休めないです。鬼畜、外道、好色魔」

「だから悪かったって。つい俺も指導に力が入っちゃったんだよ」

「いやー、さすがッスね~。先輩は、入会したばかりの後輩女子をついつい失神絶頂させちゃうんッスね~。すごいな~、たまげたな~」

「それは悪かったって。やりすぎたって、俺も反省してるよ」

 無骨なジャガイモは本当に申し訳なく思っているようだった。少し溜飲が下がった姫華は顔をあげてジト目で健二を睨む。

 なぜかジャガイモの顔を見るとドクンと心臓が脈打った。なぜか目の前の男がとても格好よく見える。そんな考えをブンブンと頭を振って払いのけ、ジト目で男のことを睨みつけることに集中した。

「でも姫華、おまえ、才能あるよ」

 唐突に健二が言った。

 そこにはおちゃらけた様子もふざけた様子も皆無だった。ふんっと悪態をついた姫華が吐き捨てるようにして言った。

「あんだけ無様にイかされた後に言われても信じられないッスけど」

「いや、そりゃあ、おまえが素人だからだよ。俺が言ってるのは、お前のすごいおっぱいのことだ」

 びしっと指を指してくる。

 その先には褐色おっぱいがあった。さんざん犯され競技水着がズレてピンク色の乳首が丸見えだったのでさりげなくそれを直しながら姫華が言う。

「そんなの嘘ッスよ」

「ああ? 何が嘘だよ」

「だって健二先輩、ウチのおっぱい揉んでも平気だったじゃないッスか。しょせん、その程度のもんなんッスよ。ウチのおっぱいも、井の中の蛙だったんッス」

 プロの巨乳バトルファッカーは胸を押しつけるだけで相手選手を骨抜きにできる。自分もその素質があると思っていたのに、現実は違った。はああっと盛大なため息をついた姫華に対して健二が声をかけた。

「違うぞ姫華。俺だって、だいぶ余裕なかったよ。ほら、気ぬいたらもうコレだ」

 そう言うと健二が股間を指さした。

 何言ってるんだコイツという感じで姫華がそちらを見ると、そこには雄々しく勃起した一物がパンツにテントを立てていた。姫華は目を丸くして驚いた。

「え、だ、だって、試合中はぜんぜん」

「だからそれが技術なんだよ。おっぱいの柔らかさにも耐えられるように訓練してるんだ」

「く、訓練?」

「ああ。あと、男は視覚情報で興奮するからな。背後からの責めは絶対必要だったんだ。それで姫華のおっぱいを見ないように必死に我慢して戦ってたんだよ。そういう積み重ねが、さっきの試合の結果だ」

「そ、それじゃあ」

 自分のおっぱいに魅力がないわけじゃないのか。

 そう思った姫華は心の中に希望が満ちるのを感じた。それと同時に目の前のジャガイモが真正面から言った。

「姫華、お前には才能がある」

「…………」

「お前の胸はすごいッ! 俺が保証する」

「…………」

「だから、同好会で一緒にがんばろうぜッ」

 それは姫華にとっての殺し文句になった。

 顔を赤らめた姫華はコクンと頷くしかなかった。なぜか知らないが目の前の先輩の顔を見つめていられなかった。

 もう少し顔がジャガイモじゃなかったらマジで惚れてたかもしれない。

 姫華はそんなことを思いながら、同好会員の獲得に喜んでいる健二の様子をチラチラと伺っていた。


つづく